カテゴリ「第21期竜王戦七番勝負第4局」の記事 Feed

2008年11月27日 (木)

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 渡辺竜王が熟考するなか、控え室では後手がどう攻めるかを熱心に検討しています。
 

 現在は、△9五歩▲同歩△9七歩▲6七金右△4五桂と、端攻めと中央攻めの合わせ技を検討中。▲2五飛には△3五角(参考図)が厳しい。
 参考図を見て青野九段らは「攻めは飛車角銀銀桂桂香ですね」
 ・・・とすると、守り駒は金二枚のみか。




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おはようございます。
菊池温泉はきょうは曇り。昼過ぎからは小雨が降るとの予報もあります。

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(対局室ふすま絵の水墨画のような風景が広がる)

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(ホテルの窓からは鳥のさえずりがきこえる)

2008年11月26日 (水)

 控え室での二次会で、桐山九段ら関係者十数名は人気サスペンスドラマ「相棒」(21時~)を楽しみました。
 架空のタイトル戦「龍馬戦」第7局前夜に起こる事件ということで、日本将棋連盟が協力。竜王戦というタイトル名も登場し、金井恒太四段と伊藤真吾四段がさりげなく出演しました。
 「三段リーグがどうのこうのってホテルの廊下で話しているお客さんがいてびっくりしましたよ(笑)」と記録係の船江三段も途中から現れ、控え室でドラマを楽しみました。

19時から、両対局者は関係者とともに夕食をとりました。
とろろを付けて食べるすき焼きと、菊池川源流でとれたヤマメの炭火焼きがメインでした。
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(夕食お品書き)

Photo_22 午後の大盤解説会で次の一手クイズを出したのですが、30分くらい当たりがなくて・・・(苦笑)。それくらい1日目は意表の展開でした。
 特に驚いたのは、4五の銀を5六~6七と「二段引き」したところです。指されてみればなるほどで、局面が落ち着けば手損は響かないということなのですね。いまの形勢は難しいですが、後手は自分から手を作っていかなければなりません。ただ、先手も攻めを呼び込んでいるので怖いところではあります。

 封じ手予想は、△5五銀左と中央に進出する手です。でも、深浦王位予想の△9五歩もだんだん魅力的に思えてきました(笑)。
 あすは再開後すぐに決戦の火ぶたが切って落とされると思うので、朝から見逃せない展開です。渡辺竜王の攻めに羽生名人の受け、とはっきりしているので、激しい攻防が見所ですね。

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 この局面で渡辺竜王が手を封じました。18時に封じ手時刻を迎えた後、渡辺竜王は5分ほど考えてから、封じる意思表示をしました。渡辺竜王はこの手に27分考えました。
 ここまでの消費時間は、先手の羽生名人が3時間46分、後手の渡辺竜王が3時間55分です。 あす(28日)は朝9時から再開されます。

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後手陣は左右対称形。「中住まいカニカニ銀か?」と言われている。
先手陣のほうが渡辺竜王好みの堅い囲いだ。

08nov2640 渡辺竜王が40手目△4四銀と指した局面で、羽生名人が長考に入っています。

山崎七段の解説。
「これは▲6五歩を牽制した手です。仮に▲6五歩なら△5五銀右▲6七銀(自陣を引き締める)△4五銀▲7五歩△3五歩(参考図)と、7筋を見捨てて中央を制圧し、飛車筋を通す狙いがあります」

「40手目での選択肢は4つ。▲6五歩、▲7五歩、▲6七銀、▲1五歩でしょうか。4番目はちょっと無理気味ですが」


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