最後に淡路仁茂九段、小林裕士七段、服部慎一郎四段、長谷川優貴女流二段による見どころ紹介が行われました。
長谷川 まずは戦型予想からお尋ねしてもよろしいですか。
淡路 最近の両者の対局を見ていますと、相掛かりか角換わりのどちらかだと思います。相掛かりのほうが7割ぐらいです。非常に緻密な戦いなので、相掛かりの最新形が出てくるのではないかと。
小林 私も相掛かりが本命です。データベースで両者の過去の対局を見てきましたけど、出だしは先後関係なく飛車先の歩を突き合っていていつも同じです。そこからだと、相掛かりと角換わり以外は考えにくいですね。
服部 ここまで両者の対戦は相掛かりが多くて、直近だと5局連続です。なのでもしかしたら、豊島先生が作戦を変えて角換わりを採用するのではないかと予想します。本命は角換わりです。
長谷川 淡路先生と小林先生は、本命は相掛かりとのことでした。
淡路 彼の意見を聞いて、なるほどなぁと思いました。それもありうる。
長谷川 検分の様子はいかがでしたか。
淡路 スムーズに終わりました。豊島竜王も仰っていましたけど、対局室から一歩外に出ると素晴らしい庭園が見えます。私も対局のときに思うんですけど、将棋のことばかりを考える中で心を休めたいとか気分転換したいときに、そういう環境にあるのはありがたいですね。
長谷川 両対局者の様子はいかがでしたか。
小林 どちらも場慣れされている方なので、落ち着いた様子で淡々と進められている感じでした。普段どおりですね。
長谷川 服部先生はタイトル戦の大盤解説は初めてということで。
服部 このような大役を任せていただけることは大変光栄なことです。楽しく解説できるよう、頑張りたいと思います。
長谷川 第2局は現地大盤解説会もありますし、新聞解説や各種中継など家からでも見られるようになっています。ぜひ皆さまご覧ください。
(書き起こし:虹/写真:夏芽)