▲2二歩に対して梶浦七段は△4一角と自陣角を打ちました。竜取りと同時に▲3二竜の侵入を防いでいます。角を手放しても竜を追い払えば後手玉の危険度が緩和されて、反撃に専念できるといった判断かもしれません。手に汗握る攻防戦が展開されています。
2021年7月の記事
再開後の一手は▲2二歩
18時40分、対局が再開しました。永瀬王座はすぐに▲2二歩と桂取りに打ちました。先手は現在、▲金△角桂の駒損ですが、桂を取れば駒損を少し回復することができます。桂を手持ちにすることで7五の歩がいなくなったときに▲7五桂と打つことを視野に入れているのかもしれません。
夕食休憩中の対局室
夕食休憩に入る
18時、この局面で永瀬王座が24分使って夕食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲永瀬3時間22分、△梶浦3時間21分。夕食の注文は永瀬王座が鳩やぐらの肉豆腐(キムチ・きのこ)弁当、納豆オムレツ(キムチ)。梶浦七段がLe Carreのビーフストロガノフ、半熟卵です。対局は18時40分に再開します。
先手が踏み込む
後手、危険か?
1図は後手が△3六歩と突いた局面です。実戦は以下、▲8四歩△3七歩成▲同銀△5五銀(2図)と進みました。
▲8四歩は△8五桂を緩和した受けの手筋で、△8四同飛には▲8七歩と打つ狙いのようです。うわずっている8五の歩が8七にいれば先手玉は安定します。
対して後手は△3七歩成▲同銀と先手の銀を下げてから△5五銀(2図)と角を攻めました。先手の主軸を攻める構想で△3六歩からの継続手ですが、危険な意味もあるかもしれません。▲3三桂成と成り捨てて▲2三角成の強襲が見えるからです。とはいえ、先手は5三の地点を押さえている桂を捨てにくい意味があり、今後の方針を定めるために長考するかもしれません。本局の勝負どころを迎えているといえるでしょう。
後手が継ぎ歩攻めに出る
14時過ぎ、局面は図を迎えました。▲2八飛に対して梶浦七段が△8六歩▲同歩△8五歩と継ぎ歩攻めに出ました。先手玉が8八にいるため、迫力満点です。以下、実戦は▲8五同歩に△3六歩と進んでいます。
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