図は11時30分ごろの局面。ここまで進行について、阿久津八段に話を聞きました。
ーーーーーーーーーー
豊島竜王は第1局と同じく早めに△7三桂と跳ねましたが、△3二金から△4一玉としたので超急戦にはなりませんでした。ただ、羽生九段が▲5八金や▲6六歩といった守りの手を指さず、積極的に▲3五歩△同歩▲4六銀と動いたため、超急戦とまではいきませんが結局は急戦調の将棋になりました。豊島竜王も8筋から追撃しているのが現在の状況です。
▲3五歩△同歩▲4六銀自体は類似形で指されており、本局との細かい違いを精査しながら進めていくことになります。▲3五銀と出られたあとが大事で、受け間違えると一気につぶされてしまうイメージがあり、後手はしばらく慎重な対応が求められます。(阿久津八段)
ーーーーーーーーーー
2020年12月の記事
2020年12月 5日 (土)
読売新聞観戦記
4回目の機会
ホテル花月園(2)
ホテル花月園(1)
ホテル花月園は1963年に開業。仙石原高原の高台、標高約800メートルの場所にあり、夏でも涼しく、天気がよければ富士山も見えます。大涌谷からの硫黄泉(2019年秋の台風の影響で配管の復旧工事中)と自家源泉を利用した温泉も魅力。1kmほど下ると芦ノ湖があり、そこからロープウェイで大涌谷に出ることもできます。
竜王戦の対局場となるのは初めて。今年2月には、読売新聞社主催の第44期囲碁棋聖戦第5局も開催されました。将棋では近年だと王将戦を何度か開催しています。
【箱根仙石原ホテル花月園】
https://hotel.kagetsuen.net/
1日目午前の控室
1日目午前のおやつ
矢倉模様
矢倉の出だしになりました。第1局(→棋譜)と同じく後手が急戦模様の駒組みをしており、図の局面まで同じ進行です。第1局は図から(1)△6四歩▲7九角△6五桂▲2四歩と進み、早々に銀桂交換になりました。本局は(2)△6二銀▲7九角△3二金で第1局と比べれば穏やかな進行です。