2020年11月 6日 (金)

前夜祭(4)

【見どころ解説】

Img_8816_m01 (立会人の福崎文吾九段、新聞解説の畠山鎮八段が第3局について語る)

福崎「先ほど、羽生さんとお会いしたのが5年ぶりくらいでね。向こうは僕のこと忘れてるんちゃうかなって」
畠山「先生、さすがに5年ぶりとか、そんなことはないはずですけど(笑)」
福崎「羽生さんは99回タイトル取ってるんですよね。毎年1期でも99年掛かるわけですから、すごいですよね」
畠山「2年前でしたかね。この竜王戦で広瀬さんに敗れて。今期のタイトル戦出場は2年ぶりなんですね。でもすごいシリーズになりそうです。どちらのファンも胸が痛くなるような。どちらにも勝ってほしいという声も聞きますね」

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福崎「第1局は豊島さんが桂をピョンピョン跳ねていってね。開幕からすごい将棋でした」
畠山「そうでしたね。竜王戦七番勝負では最短手数で。豊島さんが勢いに乗る可能性もあって、第2局はどうなるかと思いましたが、羽生さんが勢いある指し回しを見せました」
福崎「ふたりは20歳差なんですね。そこまで違うと指していて相当に違う感じですよね。どうですか」
畠山「年上がビシッと攻めてきても長引けばなんとかなるかなと思うこともありますが、年下にビシッと指されると読みきられたかなと」
福崎「そやねー。でも羽生さんは落ちついていますよね。乱れないです。1勝1敗になって、明日はどんな予想ですか、鎮さんは」
畠山「全然分からないので困ってるんですけど、ただ……」

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畠山「第1局のような超急戦は、ちょっと豊島さんもできないかなと思うんですけど」
福崎「明日は羽生さんが先手ですよね」
畠山「▲7六歩△8四歩▲2六歩の出だしかなと」
福崎「角換わりですか」
畠山「3手目の▲2六歩に豊島さんが何を持ってくるか。先生の予想はいかがですか」
福崎「僕は豊島さんが大好きですし、羽生さんも尊敬しています。(しばらく独演会が続き)それじゃー、そろそろ本題に入りますか。じゃ、まとめてね(会場爆笑)」
畠山「豊島さんが後手番で、どういった戦型選択をするかですよね。本格的な形になるのかどうか、また奇襲的な形があるのか、そういったところが注目かと思います」

(書き起こし=潤記者、撮影=虹)

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本日のブログ更新は以上となります。
対局は7日(土)9時開始です。どうぞお楽しみに。