2020年8月の記事
終局直後
(羽生善治九段が勝ち、タイに戻した)
――本局を振り返って。
羽生 序盤は失敗してしまったような気がしました。
――好転したところは。
羽生 終盤はけっこうギリギリの勝負なんじゃないかと思ってやってたんですけど、あんまり読みきれなかったですね。手が広いところなので。ずっと際どいと思って指していました。
――第3局に向けて。
羽生 ちょっと間隔が空きますけど、調整して次に臨みたいと思います。
(敗れた丸山忠久九段)
――本局を振り返って。
丸山 ちょっと▲7八金(45手目)がまずかったかなと思っていて。あとで▲5七金と出るような構想で組み立てていたので。そのあともミスが重なって、苦しくしたかなと思っていました。
――▲1六歩(65手目)と突いたところは。
丸山 あそこは苦しいと思って勝負、勝負と。やけくそ気味なんですけど。
――第3局に向けて。
丸山 本局はミスが多かった気がするので、次は調整して頑張りたいと思います。
羽生九段が第2局を制す
挑戦者決定三番勝負第2局は羽生九段が勝ち、1勝1敗のタイとしました。終局時刻は21時32分。消費時間は▲丸山九段4時間29分、△羽生九段4時間41分。第3局は9月19日(土)、東京・将棋会館で行われます。
最終盤
△8七歩で勝ちにいく
1図で△8六歩は強気な手でした。▲2三歩成で銀を取らせても指せるということですから、「羽生九段はかなり自信を持っていると思います」と八代七段。
八代七段は2図で「後手に決め手がありそう」と話していました。△5六歩や△8七歩が有力。△7三桂は△8五桂が詰めろにならないので指しにくい手です。実戦は△8七歩で勝負をつけにいきました。
新聞解説は八代七段
好機の歩突き
加速
日中は一手一手が重い戦いでしたが、夕食休憩が明けてからは5分で8手も進みました。先手は後手玉周辺を乱して▲2四歩(△同銀は▲5一角)を狙っています。後手は香得で手番を握っています。激しい攻め合いが予想されます。