花束贈呈後、両対局者による挨拶が行われた。まずは豊島名人から。
「津和野は初めてで、非常に楽しみにしていて、こちらの神社を見学、また対局場を検分させていただきました。古い街並みが非常に雰囲気のよい場所だなあと思いました。ここまでの4局、前局は残念な結果になってしまったんですが、内容的にはまずまず納得のいく将棋が指せているので、第5局もそうなるように頑張っていきたいと思います。対局は勝負でもありますけど、いちばん勉強になるのが対局することですので、今回、学びの場にもなればいいかなと思っております」
続いて、広瀬竜王による挨拶が行われた。
「私自身が力の至らなさで、第5局が行われるかどうか心配されていた方も多いのかなと思うんですが。私自身もそのひとりではあったんですけど、なんとか第4局で一勝返して実現できたことをうれしく思っています。
津和野の実行委員の方がネットで情報を発信していたのを見て、プレッシャーもかかりましたが、何より準備していただいているのを見て心地よく感じました。養老館様はお話にありました通り、偉人をたくさん輩出された場所で、こういうところで対局させていただくのは棋士冥利につきます。より珍しい対局場所という印象で、そういった場所に恥じないような対局をできればと強く思っています。
七番勝負はスコアで押されていて、苦しい戦いではあるんですけど、シリーズは長く続いたほうがファンの方の注目は集まると思いますし、そういった方が増えて力をいただいているような気がします。まずは第5局を頑張って、第6、7局と続けられるように頑張っていきたいと思いますので、明日から2日間よろしくお願いします」
(書き起こし:紋蛇記者)
(写真:潤)