2019年11月の記事
対局開始前の様子(1)
戦型は角換わり
対局開始
1日目のスケジュール
おはようございます、第3局1日目のスケジュールは下記のとおりです。
09:00 対局開始
10:00 午前のおやつ
12:30 昼食休憩
13:30 対局再開
15:00 午後のおやつ
18:00以降 封じ手
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【竜王戦第3局は9~10日…広瀬竜王「連敗も前向きに」、豊島名人「力出し切る」|読売新聞】
https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/20191108-OYT1T50279/
前夜祭(8)
前夜祭(7)
谷川浩司九段(以下、谷川)「今回、立会人を務めさせていただきます谷川でございます。神戸大使の任命も受けておりまして、先ほど皆さまのお話を聞いていると、明後日の大盤解説会までいらっしゃる方も大勢おられましたので、明日は神戸観光を楽しみながら、明後日は大盤解説会に来ていただければと思います。小林七段の印象としては、ここまでの2局を振り返っていかがですか?」
小林裕士七段(以下、小林)「やはり戦型は角換わりか相掛かりが中心かなと思っていて、ふたりとも終盤がものすごく強いので、2局とも迫力があったと思います」
谷川「豊島名人は昔からずっと居飛車党ですよね。広瀬竜王は初めて王位のタイトルを獲ったときは振り飛車で『振り穴王子』と呼ばれたりしましたが、そこから棋風を変えて居飛車党になっていますので、戦型は居飛車の角換わり、相掛かり、矢倉などが有力になるでしょうか。先ほど小林七段が『ふたりとも終盤が強い』と言いましたが、少し強さの質が違うと言いますか、豊島名人のほうは終盤が正確な感じで、広瀬竜王のほうは終盤に鋭さがあるように思います」
小林「その辺は一流の方の視点で、私はそこまでちょっと分からないです(笑)」
谷川「ふたりの調子については、どう見ていますか?竜王戦に限っては2勝0敗になっていますが、内容的にはほとんど五分で逆の目になっていても不思議ではないと思いますが」
小林「ただ、昨日の広瀬竜王の対局(石川陽生七段戦)は危ない内容だったみたいで、相手の方が最後、間違われて逆転勝ちをされていました」
谷川「そういう意味では、昨日の今日ですから、気分よく神戸に来たとも言えますでしょうか。明日は戦型によって1日目の進行は違うでしょうね」
小林「最近の序盤はハイペースで、中盤からスローペースにというパターンが多いように思います」
谷川「いま、将棋界でいちばんの流行形に角換わり腰掛け銀がありますが、それだと1日目は相当進みそうですね。相掛かりはまだそこまで定跡が整備されていませんから、角換わりほど指し手は進まないかなと。明後日は、私の弟子の都成が大盤解説をやるのですが、私も小林七段も合間を縫って少し顔を出したいと思っています」
(第4期竜王戦七番勝負第5局の神戸対局では竜王の立場で戦った谷川浩司九段)
(書き起こし=夏芽記者、撮影=虹)
前夜祭(6)
前夜祭(5)
「皆さま、改めましてこんばんは。本日は多くの方にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。私は、いま尼崎のほうに住んでいまして、今回は同じ兵庫県での対局になります。神戸ホートピアホテルは景観と気遣いの素晴らしいホテルで、今日もチェックインしましたら、私が対局中によく食べるフルーツの盛り合わせが部屋に用意されていて感激しました。毎局本当に素晴らしい場所を用意していただいて、また、本当に多くの方に注目していただいて棋士冥利に尽きると感じています。ここまでの2局は細かいミスなどはありましたが、自分なりに実力を出しきって納得のいく将棋を指すことができており、紙一重のところでよい結果が出せているのかなと思っています。第3局以降、より一層厳しい対局になっていくと思いますが、自分の力を出しきって頑張っていきたいと思っています」
「皆さま、改めましてこんばんは。本日は第32期竜王戦七番勝負第3局の前夜祭に大勢の方にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。毎局のことではありますが、本当に多くのご応募と、遠方からのご応募もあったと聞いて、将棋のタイトル戦が非常に注目されていると感じることが多くなりました。神戸の対局は、有馬温泉で経験がありますが、今回のように海のほうで対局するのは初めてになります。検分の前に写真撮影で市内を少し案内していただき、海と山が見える神戸らしい景色を体感させていただきました。最近は公式戦が多く、対局場と自宅の往復が続いていたので、こういった地方の空気に触れるのもタイトル戦ならではと思っていますし、気分を新たに明日の対局に臨めるかなと思っております。七番勝負は連敗スタートになっていますが、よく考えてみれば昨年も連敗スタートだったことを思い出しまして、変な言葉ですが『縁起のよい連敗スタート』かなと前向きに捉えています。まだまだシリーズは始まったばかりですし、少しでも長引くように、私自身としては精一杯頑張っていきたいと思っております」
(書き起こし=夏芽記者、撮影=虹)