15時過ぎの局面です。広瀬八段は36分の考慮で7筋に戦線を拡大しました。代えて▲6三銀△同金▲7二角△4七銀(1)▲同金△同成銀▲同玉△3六角▲5七玉△7一飛▲6三角成△同角▲6二金△3六角▲7一金△3八角(変化A図)は後手勝ち。(2)▲6九玉△6二金▲8一角成△4八銀不成▲7九玉△4七角(変化B図)も先手自信なしとの結論でした。控室では▲7五歩△同歩▲7四歩に△3四銀(変化C図)と進めています。
先に桂を損するものの、将来の▲2五桂が銀当たりになるのを避けつつ、4三の地点をカバーし、△3三桂の活用も視野に入れて味がいい一着です。
しかし、最後の△3四銀を「読みの本線としては考えづらい」と稲葉八段は話しています。