図は16時頃の局面。長考合戦から、両者が踏み込んで一気に終盤の入り口まで進みました。ここで中継室に先崎学九段が来訪。午前中の記事で紹介したように、今日は夕方から鳩森神社の将棋大会で指導対局を務めます。仕事前の先崎九段に現局面の読み筋を聞きました。
「直線的な順だと、▲6四歩△3七飛成に▲6三歩成△同銀▲同角成△同玉▲4一角△5四玉▲3二角成が見えます。それで先手勝ちなら話が早いですが、▲3二角成に△6二飛(下図)の返し技があって、これは先手がまずそうです」(先崎九段)
「そこで別の手段としては、▲6四歩△3七飛成に▲8三角(下図)が考えられます。ここで後手も受け方が難しい。△7四桂と打てば堅いですが、貴重な桂ですからここに手放すのはちょっと感触が悪い気がします」(先崎九段)