立会人や大盤解説を担当する棋士に封じ手予想を聞きました。
立会人の中村修九段「封じ手は▲6五歩(参考図)が有力です。▲2四歩を利かそうとするのは△同銀▲4四角△3三銀で△3六歩が残って危険でしょう。ここからの進行は方針を見ないとわかりません。▲6五歩は押さえ込みを図りつつ、角を追って強く攻める含みがあります。後手は6筋の歩を交換して6二銀が使いやすくなりました。その活用を先手は間に合わせたくありません。渡辺竜王の攻め、羽生棋聖の受けが予想されます」
新聞解説の中田宏樹八段「▲6五歩(参考図)といったん押さえたいですね。優劣とは関係ないですが、渡辺竜王の▲6五歩(33手目)が思いきった序盤の勝負手で、積極的な感じです。羽生棋聖は自然に指していると思います。じっくり時間を使う戦いになりそうです」
大盤解説担当の屋敷伸之九段「皆さんが▲6五歩を予想しているようですが、▲6八飛(屋敷九段予想図)はいかがでしょうか。
ここまで両者が強く戦っています。その流れが2日目も続いて、激しい展開になりそうです。一手一手が難しく、差がつくといっぺんにダメになる恐れがあるため、長考が相次ぎそうです」
大盤解説担当の佐藤紳哉七段「封じ手は▲6五歩(参考図)が第一感です。明日は午前から中央で勢力争いになりそうです。午後から本格的な戦いに移り、そして、すべての駒が働く熱戦になるかと思います」
大盤解説担当の高浜愛子女流2級「矢倉戦で▲2五歩(9手目)と突き越すのが最近主流で、じっくりした展開になると思いました。渡辺竜王はじっくり固めて様子を見ることが多いと思いましたが、長考されて▲6五歩(33手目)で一気に戦いになりました。今後の進行に注目しています。封じ手は▲6五歩(参考図)だと思います」