2017年8月の記事

2017年8月14日 (月)

20170814l図の△7五金は先手玉を包囲する一手ですが、控室に戦慄が走りました。▲5四角以下、後手玉が危険な状態のようです。後手の松尾八段は一分将棋、対して先手の羽生三冠は6分残しています。羽生三冠が一気に勝ちを決めるのでしょうか。

22時の控室です。検討陣の予想が当たらなくなってきたようで、善悪不明の激戦が展開されています。検討の熱はさらに増しているようです。「難しいねぇ」とため息混じりの声も聞かれます。

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21時20分、図の局面を迎えました。先手は▲4二桂成と角を取ることができますが、桂を渡すと△7六桂の筋があるため、△4七歩成から先手玉に詰み筋が生じます。読売新聞観戦記解説役の近藤誠五段は「一時の後手持ちではなく、現在は難解な形勢だと思います」と語っています。

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21時、図の局面を迎えています。先手の羽生三冠が▲8一飛成と桂を取ったところです。64手目の△3二飛が絶好の切り返しといわれていましたが、現局面まで進んでみると次に▲3四金が厳しく、簡単ではないようです。松尾八段がどう切り返すのか注目です。

20170814g▲3六桂は△4五歩が厳しいので意外に思われていました。以下▲2四桂は△4六歩▲同歩に△2三銀(変化図)と進むと、先手は指す手が難しいという検討です。2四の桂取りが受けにくいですし、▲2五飛は△3六角の王手飛車があります。
実戦は△4五歩に▲5五銀△同歩▲2四桂と進みましたが、△5六歩や△2三銀で後手が優勢のようです。

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20170814f▲3六桂の評判がいまいちのようです。佐藤紳七段と飯島七段は後手持ちの検討でした。本局の読売新聞観戦記解説役の近藤誠也五段も「後手がよくなったように感じます」と話す。

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(読売新聞観戦記解説役の近藤誠也五段)

18時40分、対局が再開しました。控室では佐藤紳哉七段と飯島七段が継ぎ盤を挟んでいます。2人は週刊将棋紙上で深夜A時のコンビ名で様々な企画を展開していました。盤上が中盤の難所に差し掛かり、検討にも熱が入ります。佐藤紳七段の兄弟子の日浦市郎八段が2人の検討を見守っていました。

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