図は24手目△7二銀の局面。7二銀型が近年の流行形です。以前は△7二金と「金開き」に構えるところでした。1996年11月に行われた第9期竜王戦七番勝負第3局▲谷川浩司九段-△羽生善治竜王戦(下図)が代表的な一局です。
7二銀型の特徴は将来△6二玉から△7一玉とする含みがあること。横歩取り△8五飛戦法や5二玉型中原囲いの登場など紆余曲折を経て、似たような駒組みをしていますが、考え方や含みは大きく異なるのです。
【参考棋譜】
開始日時:1996/11/07 09:00
終了日時:1996/11/08 18:29
棋戦:第9期竜王戦七番勝負第3局
持ち時間:各8時間
消費時間:101▲447△478
場所:北海道・北広島プリンスホテル
先手:谷川浩司九段
後手:羽生善治竜王
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角
▲3六飛 △8四飛 ▲2六飛 △2二銀 ▲8七歩 △5二玉 ▲5八玉 △7二金
▲3八金 △6二銀 ▲4八銀 △7四飛 ▲1六歩 △1四歩 ▲9六歩 △9四歩
▲7七角 △同角成 ▲同 桂 △3三桂 ▲6八銀 △2五歩 ▲6六飛 △2四飛
▲2七歩 △8四飛 ▲5六飛 △7四歩 ▲3六歩 △7五歩 ▲3五歩 △7三桂
▲7五歩 △4五角 ▲4六飛 △5四角 ▲7四歩 △同 飛 ▲3四歩 △4五桂
▲3七桂 △同桂成 ▲同 銀 △7六歩 ▲6六桂 △7七歩成 ▲同 銀 △6四飛
▲5四桂 △同 飛 ▲6六銀 △7四桂 ▲7五銀 △6五桂 ▲6八金 △7七桂成
▲同 金 △6五桂 ▲2一角 △4二金 ▲3五桂 △5一桂 ▲4九玉 △7七桂成
▲7四銀 △同 飛 ▲6五角 △5四飛 ▲5五桂 △6一玉 ▲4三桂右成△5五飛
▲4二成桂 △4五桂 ▲5一成桂 △同 銀 ▲8四桂 △8二金 ▲3三歩成 △2九金
▲4三角引成△6二玉 ▲4五飛 △同 飛 ▲7二金
まで101手で先手の勝ち