両対局者は今期ランキング戦2組決勝でも対戦しています。本局とは先後逆で、戦型は矢倉でした。
第28期竜王戦ランキング戦2組決勝
平成27年 5月27日 於・東京・千駄ヶ谷・東京将棋会館
持ち時間 ▲七段 稲葉 陽
各5時間 △棋王 渡辺 明
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲2六歩 △4二銀 ▲2五歩 △3三銀 ▲3八銀 △3二金
▲2七銀 △5四歩 ▲2六銀 △5三銀 ▲7八金 △4四銀右
▲6九玉 △4一玉 ▲5八金 △3一角 ▲6六歩 △7四歩
▲7九角 △7三桂 ▲6七金左(a)△9四歩 ▲9六歩 △4二角
▲4六歩 △5五歩 ▲3六歩 △5三銀 ▲6八角 △6四銀
▲3八飛 △4四銀 ▲3五歩 △同 銀 ▲同 銀 △同 歩
▲同 飛 △2八銀 ▲7五歩(b) △8五桂 ▲7四歩 △7二飛
▲7六銀 △2九銀成▲8六歩 △7五桂 ▲8五歩 △6七桂成
▲同 銀 △1九成銀▲4五桂 △3三歩 ▲2四歩 △同 歩
▲2二歩 △同 金 ▲3九飛 △7五香 ▲2三歩 △3二金
▲5四桂 △3一角 ▲2二銀 △同 角 ▲同 歩成△同 金
▲6五歩 △同 銀 ▲5三桂不成△3二玉 ▲4一角 △3一玉
▲6三角成△5二金 ▲7二馬 △6六歩 ▲同 銀 △同 銀
▲6一飛 △3二玉 ▲6六飛成△6七歩 ▲7五竜 △6八歩成
▲同 玉 △6四銀 ▲8四竜 △7六歩 ▲4一桂成(c)△同 玉
▲8一竜 △3二玉 ▲3一銀 △1二金 ▲4二桂成△同 金
▲6三馬 △5二桂 ▲2三歩 △4一桂 ▲4二銀成△同 玉
▲7三歩成△5三金 ▲6二馬
まで、111手で稲葉 陽七段の勝ち。
(消費時間=▲4時間30分、△4時間59分)
稲葉七段は最近屋敷伸之九段が得意としている矢倉棒銀を採用。ただし普通の矢倉には組まず、6七に左金を上がる趣向を見せる。
渡辺棋王が△2八銀と打って駒得を図ったところで▲7五歩が鋭い反撃。6九玉型が生きている。ここからはっきり先手有利に。
渡辺棋王も懸命に追いすがり、一時は難しくなったと思われた局面もあったものの、この▲4一桂成が寄せの決め手。稲葉七段が2組優勝を決めた。