図は17時15分頃の局面。交換した角を▲4六角△8四角と互いに打ち合っていますが、現時点では先手の4六角のほうが働きのいい位置です。控室でも当初は後手の△8四角の評判が悪かったのですが、検討が進むと評価が変わってきました。図で後手の手番なら狙い筋は△5五歩とのこと。以下▲同銀△同銀▲同角に、△5二飛、あるいは△5四金で先手の角をいじめます。
「現時点では先手の角のほうが働きがいいのですが、盤上から先手の角がいなくなると、後手の8四角の働きが急に強くなります。先手の角を負担にするのが△8四角の狙いで、有力な手に見えてきました」(長岡五段)
現局面は互いの角を巡る攻防で一気に決戦に突入する可能性を秘めているようです。