2015年7月10日の記事

2015年7月10日 (金)

0710_45 ▲4五桂(図)と角取りに桂を跳ねた局面。一例として△4二角▲6六角△9四飛▲8五桂は先手優勢。9筋に並んだ後手の歩香飛が重い形です。阿久津八段は▲4五桂にどう切り返すのか。中継室では好手順が見つかっていません。


B061 (昼食休憩明けの阿久津八段。▲4五桂にどう対応するか)

0710_39_2 渡辺棋王は盤の中央に銀を進めました。△9九歩成を受けています。5五銀は安定した駒とは言えず、不安もありますが、後手の動きを封じることができれば歩得の先手がよくなりそうです。


18_43_2 上図を見て、第18期竜王戦七番勝負第2局、▲渡辺明竜王-△木村一基七段戦(段位・肩書きは当時)を思い出す方もいるかもしれません。その将棋は▲5五銀(参考図)が好手で先手優勢になりました。以下△7五歩▲3七桂△3五歩▲5六飛△3三桂に▲4六銀がやわらかい手で、先手の大駒と右桂が使える形になります。渡辺棋王にとって▲5五銀は印象のよい手と思われます。

※当時の棋譜はこちら


将棋会館から徒歩数分の場所に国立競技場がありました。現在は新競技場建設工事が進められています。建物はすでに撤去されていました。

【在りし日の競技場外観-YOMIURI ONLINE(読売新聞)】
http://www.yomiuri.co.jp/photograph/sports/article.html?id=20140422-OYT1I50009

B122 (工事現場。競技場は影も形もない)

B126 (8番ゲート)

B127 (撤去前の案内図)

7月18日(土)に鳩森神社で盆踊り大会が開催されます。おなじみとなった東竜門ブース出店もあります。お近くの方はぜひ足をお運びください。

【せんだがや盆踊り大会2015、東竜門ブース出店のご案内】
http://www.shogi.or.jp/topics/event/2015/07/2015_9.html

B115 (今日の千駄ヶ谷は日差しが強い)

B100 (神社横の公園で子どもたちが遊んでいた)

0710_36 12時10分、図の局面で渡辺棋王が23分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲渡辺1時間6分、△阿久津44分(持ち時間は各5時間)。渡辺棋王の昼食注文はミックスフライ定食(ふじもと)。阿久津八段は注文なし。対局は13時に再開します。


B009_2 (昼食休憩中の特別対局室)

B012 (駒は久徳作、清安書)

B029 (阿久津八段は9筋から仕掛けた。△8五桂が実現すれば桂香交換は確実)

A321 (渡辺棋王は決勝T初戦の昼もミックスフライ定食を注文した=写真は当時)

0710_32 11時40分過ぎ、阿久津八段が9筋から動きました。同一局面はありません。△9六歩は類型でもめずらしく、非常に積極的な速攻です。実戦は図から▲9六同歩△9七歩▲同香△9三桂と進みました。

「△9三桂は次に△8五桂と跳ねる狙いだとは思いますが、果たして成功するかどうか。仮に▲3五歩△8五桂に▲7五歩と先手に飛車の横利きを通されると、すぐにはつぶれない感じがします」(日浦八段)


B007 (東京の対局立会人は日浦市郎八段。1組6期の実績を持つ)

0710_24 戦型は横歩取りです。阿久津八段は△5一金(図)で中原囲いを目指しました。渡辺棋王は長考しています。▲1六歩、▲3八金、▲3八銀、▲3六歩、▲4八銀、▲7七角など手が広い局面です。

実戦は図から▲3八銀△6二銀▲3六歩△9四歩と進みました。これは今期ランキング戦1組決勝、▲阿久津八段-△羽生善治名人戦と同じです。


開始日時:2015/05/12 10:00
終了日時:2015/05/12 21:55
棋戦:第28期竜王戦ランキング戦1組決勝
持ち時間:各5時間
場所:東京・千駄ヶ谷・東京将棋会館
先手:阿久津主税八段
後手:羽生善治名人

▲2六歩 △8四歩 ▲7六歩 △3二金 ▲7八金 △3四歩
▲2五歩 △8五歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲3六飛 △8四飛
▲2六飛 △2二銀 ▲8七歩 △5二玉 ▲5八玉 △5一金
▲3八銀 △6二銀 ▲3六歩 △9四歩 ▲3七銀 △1四歩
▲2八飛 △1五歩 ▲9六歩 △7四歩 ▲2四歩 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3三角成△同 桂 ▲8八歩 △7六飛
▲3四角 △2五歩 ▲4六銀 △9五歩 ▲3七桂 △1六歩
▲同 歩 △1八歩 ▲2五桂 △1七角 ▲2三歩成△同 銀
▲3三桂成△3四銀 ▲1八飛 △3三金 ▲1七飛 △2六歩
▲7七金 △同 飛成▲同 桂 △2五桂 ▲3五歩 △2三銀
▲4五桂 △3二金 ▲6五桂 △1七桂成▲同 香 △1八飛
▲4八桂 △1九飛成▲2九歩 △同 竜 ▲5三桂左成△同 銀
▲同 桂成△同 玉 ▲3八銀 △1九竜 ▲7一飛 △6一桂
▲2九歩 △3七歩 ▲同 銀引△2七歩成▲同 銀 △8二角
▲8一飛成△3七角成

 まで、92手で羽生 善治名人(四冠)の勝ち。
(消費時間=▲4時間55分、△4時間27分)

A008 (▲阿久津-△羽生戦=2015年5月12日朝撮影)

渡辺棋王は9時47分、阿久津八段は9時52分に入室。タイトル保持者の渡辺棋王が上座につきました。振り駒は渡辺棋王の振り歩先で行われ、結果は歩が4枚。本局の先手は渡辺棋王です。

A305 (渡辺明棋王)

A320_2 (阿久津主税八段)

A252 (二人は1994年奨励会入会で同期生)

A256 (年齢は阿久津八段が2歳上)

A300 (定刻10時に対局が始まった)

A318

◆阿久津 主税(あくつ ちから)八段◆
・1982年6月24日(33歳)
・兵庫県西宮市出身
・滝誠一郎八段門下
・棋士番号233
・1994年 6級(奨励会入会)
・1999年 四段(三段リーグ優勝)
・2004年 五段(勝数規定)
・2007年 六段(勝数規定)
・2009年 七段(特別昇段 ※第2回朝日杯将棋オープン戦優勝)
・2014年 八段(順位戦A級昇級)

A298

◆渡辺 明(わたなべ あきら)棋王◆
・1984年4月23日(31歳)
・東京都葛飾区出身
・所司和晴七段門下
・棋士番号235
・竜王戦成績 65勝26敗(勝率 0.714)
・1994年 6級(奨励会入会)
・2000年 四段(三段リーグ優勝)
・2003年 五段(順位戦C級1組昇級)
・2004年 六段(竜王挑戦)
・2005年 七段(竜王獲得)
・2005年 八段(竜王1期 ※昇段制度改正のため)
・2005年 九段(竜王2期 ※第17期から第25期まで9連覇)