感想戦を終えた糸谷竜王は、大勢のファンが待つ大盤解説会場へ移動。それまで壇上に上がっていた青野九段が「ここは同じ関西ということで」と井上九段に聞き手を任せ、糸谷新竜王へのインタビューが始まりました。
(以下、インタビュアーは井上九段)
──本局はいかがでしたか?
封じ手に入るかなり前から酷いなと思っていました。それも相当な酷さです。
──タイトルを獲られた今の心境は?
第4局、第5局と序盤酷い内容だったので、正直ホッとしています。竜王を獲ったという実感はまだないですね。
──今後についていかがですか?
タイトルホルダーとして、その名にふさわしい将棋を指せるようにしていきたいです。
──賞金の使い道は考えられていますか?
今、8畳一間に住んでいて、もうひとつ部屋をほしいと思っています。関西将棋会館のどこか近くに借りたいですね。
──タイトルホルダーとしての今後については?
普及の方で、もっと力を入れて貢献できるかと思います。
──関西の若手棋士として、結果が出ました。
豊島さん、稲葉さん、菅井さんも僕がタイトルを獲ったことで、奮起してくると思うので、そのきっかけになればいいと思います。
──今後の目標はなんでしょうか?
他のタイトルも手が伸ばせるように、同時に竜王を維持できるようにしたいです。
──竜王を獲って、今一番気になっていることはなんですか?
免状署名ですね(場内爆笑)。ちょっとまた書道を習いに行かなければいけないと思っています。
(最後に井上九段が「おめでとうございます。糸谷新竜王でした!」と締めて、大きな拍手の中、深々と一礼する糸谷新竜王)
(インタビュー書き起こし:潤記者、写真:夏芽)