2014年11月20日 (木)

前夜祭(4)

Dsc_0651 (中田卓也 ヤマハ株式会社代表取締役社長)

【乾杯のあいさつ 中田社長】
今回は竜王戦という大変名誉ある対局でお選びいただきまして、誠にありがとうございます。私どもヤマハグループは世界中の人々と新たな感動、豊かな文化をつくり続けることを企業の理念としていろいろな事業を展開しております。楽器が最も知られていると思いますが、音響機材やリゾート施設の運営もしております。お子様を音楽教室に通わせていらっしゃる方もいるのではないかと思います。

ここ葛城北の丸は葛の城、と書きます。古墳時代にお城があったそうで、葛の名産地であったことから、葛の城、葛城と命名したそうでございます。ここの建物は北陸地方の古民家を移築しまして、手を加えてご案内しております。北陸地方の豪雪に耐えるために柱も太く、梁も太いという力強い建築になっています。そうした和の心を伝えたいと思っておりますここ北の丸で、日本の伝統文化、その最高峰である竜王戦を対局いただけるということで大変うれしく思います。

竜王戦はご存知最高棋戦ですし、その独自のシステムが私はとても共感を持っております。アマチュアも参加ができる、女流棋士が参加できる、実力さえあれば竜王になれるということで、チャレンジする人たちを応援していると。今回糸谷七段は3組優勝から勝ち上がってこられた。歴史的には3組優勝、4組優勝の方々がその勢いをもって竜王に挑戦されて、あるときは跳ね返され、あるときは竜王の座に就くということを繰り返して27年やってこられている。伝統、格式がありながら新しい概念が存在しているということで、我々企業も見習うべきところがあるのではないかと感じております。こちらで併設しているゴルフ場では毎年ヤマハレディースオープンを開催していますが、そこではアマチュア選手も招いており、比べるのはおこがましいですが同じ思いを持って取り組んでおります。

あまり長くなってもいけません。私は個人的に将棋に非常に若い頃からファンでして、竜王は第1期の島さん(島朗九段)からずっと言うことができると思います。森内竜王、大内さんも青野さんもお顔を存じ上げておりますが、同じテーブルで緊張しております。この七番勝負、糸谷七段が勢いのまま行くのか、竜王が押し返すのか、必ずや熱戦になると思っております。

(文章書き起こし=文)

Dsc_0922 (中締めのあいさつ 安藤貞敏 株式会社ヤマハリゾート代表取締役社長)