さて対局のほうは一手損角換わりに進みました。現局面について解説の畠山鎮七段は「よくある形に戻りましたね」と言います。ここまで△4二銀(6手目)と上がり、△3二金を保留して進めて工夫を見せていましたが、△3二金(16手目)でオーソドックスな形に戻っています。
「△3二金を省略して丸山(忠久九段)流の△4二玉~△3二玉と2手で受けの形を作る順もありました。現局面はよくある形ですが、糸谷さんは△7四歩~△7三銀と使うことが多いので△6三銀型は少し珍しいですね。このあとは△4二玉~△3一玉と左に囲うか、△4二飛~△7四歩~△6二玉と右玉にするか、糸谷さんの玉がどちらに行くかが注目ですね」(畠山七段)