▲行方-△阿久津戦は中盤戦で長い時間が経過している。行方八段は▲3六銀(図)と上がって後手の攻め駒にプレッシャーをかけた。先手陣は薄いが、歩得で金銀を前線に送り出している。後手陣はコンパクトで堅いが、持ち歩がなく金銀も低い位置だ。先手の押さえ込みにどう対抗していくか、押さえ込みが成功するか否かがポイントになる。先手の行方八段の持ち時間は1時間を切った。
2014年7月の記事
2014年7月24日 (木)
雷鳴
夕食休憩に入る
タコ金
糸谷六段、猛攻
▲屋敷-△糸谷戦は、まるで持ち時間の違う将棋のようにハイペースで進み、終盤戦になだれ込んでいる。後手の糸谷六段は猛攻をかけ、先手玉を下段に落として寄せに持ち込もうとする。屋敷九段も糸谷六段の早指しに呼応するかのように指し手を返し、局面が進む。先手が余して反撃を決めるのか、後手が寄せきるのか。
屋敷九段、厚みで押す
▲屋敷-△糸谷戦は、屋敷九段が繰り出した金銀を使って後手陣を押さえにかかっている。中段で圧力をかける先手の金銀に対し、後手の金銀は半分が3筋~2筋で活用を阻まれている。見た目は糸谷六段が苦しそうだが、どのように勝負をかけていくのだろうか。
挑戦権争い
対抗形?
▲行方-△阿久津戦は阿久津八段が△8三歩(図)と打ち美濃囲いを修復した。横歩取りから始まった将棋だが、後手は三間飛車、陣形は升田式石田流とよく似ている。そう考えると先手は7八金型がややいびつだろうか。ただし歩得は対抗形にはない先手のメリットだ。
▲屋敷-△糸谷戦も、一手損角換わりから対抗形と見紛う局面に進んでいる。後手は四間飛車ではないか。現時点での後手の主張は馬、先手の主張は金銀の厚みだ。先手の押さえ込みに後手がどう対抗するか、力のこもった押し引きが続きそうだ。
扇子
将棋会館1階の販売コーナーには将棋グッズが置かれている。扇子は森内俊之竜王、今日の対局立会人の加藤一二三九段、行方八段など、さまざまな棋士の揮毫の中から選ぶことができる。揮毫なしの白扇も売られている。今日、屋敷九段が使っているのも白扇だ。将棋会館のほか、オンラインショップでも購入できる。