渡辺竜王は82手目△6七銀と露骨に打ち込んで攻めを継続しました。控室では△6五金が考えられていましたが、▲5九桂と打たれたのを嫌ったとみられています。
△6七銀に▲同金△同歩成▲同玉△7五金と進みました。△7五金では△6六歩が検討の本線だったのでやや意外な声があがりました。
「依然として後手が攻め切れるかどうかです。攻めが細いんです。先手はしのぐか、いつ攻め合いに出るかですね」と豊川七段。
継ぎ盤の検討は△7五金に▲5八玉△6七歩▲2五歩△6八金▲4九玉△8六歩▲9七竜(参考図)が一例。先手は竜が押し込まれてつらいようでも、▲2五歩も十字飛車含みの厳しい攻めで、後手も嫌なところです。
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森下卓九段>この△6七銀は、将棋界用語で「カチ込む」といった手です。▲同金△同歩成▲同玉と進んだ局面は、5五角の角筋が通ってきましたので△6五金と出られると先手側も嫌です。しかし▲2五歩の継ぎ歩攻めも早いので、この攻めで良いのかは分かりません。
(山田久女流三段、村山六段、豊川七段による検討)
2013年11月 8日 (金)