2013年11月 7日 (木)

48手目の加藤九段の見解

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図は48手目△1四歩まで。渡辺竜王は香を取られているにもかかわらずさらに陣形を整備しました。見たことのない指し回し。加藤九段に見解をうかがいました。
加藤九段「竜王の△1四歩では△4四銀と思っていました。落ち着いた手で、将来の反撃に備えています。先手からはっきり有利になる手があると後手は困るがそれはないとみています。
勝負どころで、ここ数手が明暗を分けそうです。名人が打って出たが、竜王は受けて立って十分対抗できると。非常に興味深い将棋ですね。研究しがいのある将棋で互角でしょう。
僕も矢倉をたくさん指していますが、同じ将棋が3局も出たのは初めてでしょう。私は少し違いますから、これは新記録じゃないかな。深く研究して指しているわけですが、指しているとまだ足りないかなと思うかもしれません。専門的に言えば、非常に興味深い将棋です」
その後、▲8二馬や▲9二馬と馬を使う手が示され、△1四歩では△4四銀が良かったのではないかという意見が控室で出ています。