（封筒に割り印のサインを行う森内名人）

（渡辺竜王が藤井九段に封じ手を手渡す）

（渡辺竜王が駒をしまい、一礼して１日目が終了）

（渡辺竜王が封じ手を行う間、森内名人は棋譜を覗き込む）

（渡辺竜王を待つ森内名人と藤井九段）

図の61手目▲３八飛の局面で18時を過ぎ、18時５分、渡辺竜王が62手目を封じる意思表示をしました。１日目の消費時間は▲森内３時間45分、△渡辺３時間46分。
対局は18日９時に再開されます。

（※写真の更新は後ほどします）

 （封じ手の封筒に署名する藤井九段。立会人が対局場所、日時、対局者名を書く）

（藤井九段に続き署名を行う鈴木八段）

（封筒の準備は完了。あとは中身だ。どちらが封じ手を行うのか）

（17時10分頃、外は暗くなり始めた。灯りがついている野田市市民会館）

▲７五歩と森内名人が突いた局面。自玉頭を厚くする手だ。図の局面で鈴木八段の見解を聞いてみた。
「私は先手持ちです。いいペースだと思います。ただ優劣は別ですよ。渡辺竜王は低く構えてカウンター狙いです。後手は５一の金が４二へ上がれるかどうかがポイントになりそうです。進行の一例は△７五同歩▲６六銀。ここまでは行きます。そこで△５二金がいい手なんですね。△５二金には▲３八飛でしょうか。まだまだねじり合いが続きそうですね」と話してくれた。

（継ぎ盤に向かう鈴木八段）

（１日目にもかかわらず多くのファンが詰め掛けている。15時30分からは藤井九段と北尾女流二段、西村一義九段門下の兄妹弟子で解説を行っている）

（藤井調の解説は健在）

（北尾女流二段）

図は50手目△８四角の局面。控室では▲６六銀右△７三桂▲４九飛△４二金上▲１七桂（参考１図）として、自分から動いていく順が検討されていました。
しかし、森内名人の指し手は▲８六歩。これは上部開拓を見せることで、後手から無理に動いてもらおうとしています。後手は５一金が離れているのが負担になる恐れがあります。

▲８六歩に検討されていたのは△７三桂▲８五歩△９三角▲６六銀左（参考２図）というもの。参考２図の▲６六銀左は玉から離れて変なようでも、▲６六銀右では△６五桂▲８六銀△６六角▲同金△５七銀（参考３図）の強襲を食って先手失敗です。先手は自玉方面で動いているだけに、このように二人が借りで先手陣を攻める展開だけは避けねばなりません。

その後、詳しく検討してみると、参考２図から△８二飛▲９五歩△６五桂▲同銀△８五飛▲８六歩△６五飛▲９四歩（参考４図）で先手も十分戦えることが分かってきました。
それらの変化を踏まえて、実戦は▲８六歩に△同歩▲同銀△８二飛と進みました。地味ながら読み深い応酬でした。

（欅のホールは野田市市民会館から徒歩で10分ほど）

（欅のホールは愛宕駅から徒歩13分、野田市駅から徒歩15分ほどの場所にある）

（大盤解説会から戻った千葉六段が継ぎ盤の前へ）

（こちらも大盤解説を終えた伊藤真四段。カメラを向けると目線はこちら。すぐに継ぎ盤の検討へ）