1時間41分の大長考の末に指されたのは△4二金右。攻めの手が考えられていたが渡辺は自陣を引き締めた。
「固めつつ様子を見た手ですね。先手に指す手がないと見ているのでしょう。対局者ならではの一手で控室では出ないですね。単調に攻めても難しいと判断したのだと思います。先手に△4二金右よりプラスの手を指されると損なのですが、プラスの手がないと考えたのでしょう。堂々とした手です。▲6五銀直と桂を取るのは△同銀▲同銀△8七歩成▲同金に△8五飛と走られてしまいます」と飯塚七段。
△4二金右までの消費時間は▲丸山九段4時間58分、△渡辺竜王4時間57分。1日目の終了時点では2時間以上あった持ち時間の差がほぼ並んだ。
2012年11月29日 (木)