2012年8月の記事

2012年8月 6日 (月)

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図の局面で深浦九段が時間を使っています。
▲7七同桂が自然ですが、以下△同歩成▲同金に△7六桂(参考1図)が厳しい手。

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△7六桂に▲同金△同飛▲7七歩は△7九銀(参考2図)から詰まされてしまいます。
そこで、△7六桂▲同金△同飛に▲2四角(参考3図)と王手で7九の地点を受けてどうかといわれています。

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難解な終盤戦が続いています。

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先手は飛車を成りこむことに成功し、攻めが切れる心配はなくなりました。
受け切るのが難しくなった後手が捨て身の反撃に出ています。

時刻は22時を回り、図の△8六歩に1分考えた丸山九段の残り時間は1分、深浦九段は23分残しています。
形勢は先手が押していると見られています。

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21時50分頃、先手が▲1五香から香損ながら▲1一角と厳しく打ち込んだ手に対して、後手が△1二金とギリギリの受けを繰り出しました。攻めもギリギリ、受けもギリギリ、大熱戦が続いています。

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21時25分頃、局面は終盤戦に入りつつあります。
△6六馬の王手飛車取りを見せられた先手は、受けずに▲7四歩と攻め合いを目指しました。△6六馬には▲9八玉と寄って飛車をおとりにして時間を稼ぐ狙いと思われます。先手の放った勝負手に丸山九段の応手は果たして。

21時30分頃、丸山九段は図から△7四同馬と応じました。一貫して丁寧に応じる丸山流の一手です。

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20時40分頃、本日の対局立会人の窪田義行六段が中継室に来訪したので見解を聞きました。
「△8三馬は次に△7五歩~△6七角成の狙いや、場合によっては△6一馬と引いて受けに活用する含みもあります。先手はどこかで歩を入手しないと攻めが難しいのですが、その手段が難しい。現局面は後手を持ちたい形勢です」(窪田六段)

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中継画面を見て検討する窪田六段。

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図は20時過ぎの局面。
△6五歩や△8六歩の攻めもみえるところでしたが、丸山九段は相手の攻めの拠点の3四歩を取りにいく△4五銀と打ちました。丸山九段らしい一手に深浦九段はどう対応するか。勝負どころです。

図の一手前、▲6六歩までの消費時間は▲深浦3時間37分、△丸山3時間58分。
丸山九段は△4五銀に20分少々使っており、残り時間は40分ほどになっている計算です。

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残り1時間を切った丸山九段側に残り時間早見表が出されている。

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夕食休憩明け、△4三金右と玉を固めた後手に対して、深浦九段は▲3四銀(左図)と力強く打ち込みました。
そこから△同銀▲同歩△3九角(右図)と進んでいます。
間合いを計りあっていた両者ですが、いよいよ本格的な戦いに突入しました。

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19時前、西の空は茜色に染まっている。

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18時10分、図の局面で丸山九段が39分使って夕食休憩に入りました。
夕食休憩までの消費時間は▲深浦3時間6分、△丸山3時間53分。対局は19時に再開します。

夕食休憩に入る少し前に、中継室に飯塚祐紀七段が来訪しました。
「難解ながら先手の模様が良さそうです。後手は攻めても切れてしまいそうなところが悩みです。△7五歩▲同歩△3九角はあるのですが▲3八飛から▲3四歩の突き出しが気になります」とのこと。

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飯塚祐紀七段