両対局者には、吉川屋の畠ひで子女将、三浦汎子フロアマネージャーから花束が、畠隆章代表取締役社長から記念品が贈呈された。次に、読売新聞社・西條耕一記者の質問に合わせて、両対局者がスピーチと決意表明。二人の話に会場が沸いた。
西條 渡辺竜王は福島で3度目の対局となりますが、福島の印象をお聞かせください。
渡辺 福島対局は3回目なんですけども、過去2回は勝たせていただいて、非常に相性のよい場所だと思っています。福島は対局以外では趣味の競馬で何回か来ています。食べ物もおいしく温泉も素晴らしいので、色づいた山々を見ながら非常に楽しみに参りました。
西條 渡辺竜王、明日からの意気込みと抱負をお願いします。
渡辺 今期の竜王戦も4局目ということで後半戦に差し掛かってきますので、月並みですけども、前半戦以上により一層よい将棋が指せるよう頑張っていきたいと思っています。
西條 丸山九段は福島対局は初と聞いております。福島の印象をお願いします。
丸山 福島県は観光で1度、五色沼の方に行ったことがありまして、そのときもたしか紅葉の季節だったと思います。今回も紅葉が美しく、素晴らしい景観の対局場で指せることを嬉しく思います。
西條 丸山九段は竜王戦史上、二日目の夕方に軽食を食べるという珍しい挑戦者なのですが、やはりヒレカツサンドは重要だということでしょうか。
丸山 まあヒレカツサンドでなくてもよいのですが(笑)。ただ今までの人たちが食べなかったのが不思議ですね。
西條 第2局では17時に出したら残念な結果になってしまいましたが、前局(第3局)は16時30分に出したらお勝ちになられました。時間の違いは何か理由があるのでしょうか。
丸山 17時のときは、お腹がグーグーなっていたというのがあって(笑)。もう少し早い方がいいかなと。
西條 明日からの意気込みと抱負をお願いします。
丸山 私はよく、いい将棋を指したいとか力を出し切りたいと言うのですが、いい将棋を指すのも力を出し切るのも大変なんですね。今回はそういったことも何も考えないで、とにかく集中して頑張りたいと思います。