2011年11月の記事

2011年11月23日 (水)

両対局者には、吉川屋の畠ひで子女将、三浦汎子フロアマネージャーから花束が、畠隆章代表取締役社長から記念品が贈呈された。次に、読売新聞社・西條耕一記者の質問に合わせて、両対局者がスピーチと決意表明。二人の話に会場が沸いた。

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西條 渡辺竜王は福島で3度目の対局となりますが、福島の印象をお聞かせください。
渡辺 福島対局は3回目なんですけども、過去2回は勝たせていただいて、非常に相性のよい場所だと思っています。福島は対局以外では趣味の競馬で何回か来ています。食べ物もおいしく温泉も素晴らしいので、色づいた山々を見ながら非常に楽しみに参りました。
西條 渡辺竜王、明日からの意気込みと抱負をお願いします。
渡辺 今期の竜王戦も4局目ということで後半戦に差し掛かってきますので、月並みですけども、前半戦以上により一層よい将棋が指せるよう頑張っていきたいと思っています。

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西條 丸山九段は福島対局は初と聞いております。福島の印象をお願いします。
丸山 福島県は観光で1度、五色沼の方に行ったことがありまして、そのときもたしか紅葉の季節だったと思います。今回も紅葉が美しく、素晴らしい景観の対局場で指せることを嬉しく思います。
西條 丸山九段は竜王戦史上、二日目の夕方に軽食を食べるという珍しい挑戦者なのですが、やはりヒレカツサンドは重要だということでしょうか。
丸山 まあヒレカツサンドでなくてもよいのですが(笑)。ただ今までの人たちが食べなかったのが不思議ですね。
西條 第2局では17時に出したら残念な結果になってしまいましたが、前局(第3局)は16時30分に出したらお勝ちになられました。時間の違いは何か理由があるのでしょうか。
丸山 17時のときは、お腹がグーグーなっていたというのがあって(笑)。もう少し早い方がいいかなと。
西條 明日からの意気込みと抱負をお願いします。
丸山 私はよく、いい将棋を指したいとか力を出し切りたいと言うのですが、いい将棋を指すのも力を出し切るのも大変なんですね。今回はそういったことも何も考えないで、とにかく集中して頑張りたいと思います。

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会場のテーブルには「駒桜」という日本酒が。「駒桜」といえば女流棋士会ファンクラブの名称。ビンのラベルにも、おなじみのデザインが施されている。「穏やかな吟醸香と純米酒のコクがバランス良く楽しめるお酒です」とのこと。写真でビンを持っているのは、今回NHK・BS放送で聞き手を務める山崎バニラさん。会場の中央には、福島の名物である野菜や果物を使った料理が置かれ、歓談に彩りを添えていた。

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(合鴨ロース)

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(鮑香草焼き)

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(蛸の柔らか煮 米茄子釜)

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(ローストビーフ)

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(野菜テリーヌ、海老テリーヌ)

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(飯坂名物いか人参)

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(えごま豚のりんご焼き)

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18時、会場のホールに棋士、関係者が現れて壇上に立った。いよいよ前夜祭の始りだ。あいさつや祝辞の後、乾杯の発声で歓談に入った。

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■主催・共催団体あいさつ
神田俊甫 福島民友新聞社代表取締役社長

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■歓迎のあいさつ
長田嘉郎 日本将棋連盟福島県支部連合会会長

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■祝辞
松本友作 福島県副知事

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■乾杯
村西敬生 福島中央テレビ代表取締役社長

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丸山九段の要望で長机を盤から少し離したほかは、特に問題なし。検分はすぐに終了した。両対局者が退室した後、島九段と門倉四段は駒袋に移し替えるために駒入れからせっせと駒を出していた。この後、現地では18時から前夜祭が行われる。

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17時、丸山九段が到着して検分が始まった。本局の使用駒は江陽(こうよう)作、淇洲(きしゅう)書。島九段が駒入れから駒を取り出そうとしたところ、苦戦。「指の細い人にやってもらわないとダメだなあ。門倉くんは指が細そうだから後でやってもらおう」とぼやくと、周囲でふふふと笑いが漏れた。

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17時前、関係者が続々と対局室に集まってきた。対局室は「芙蓉」の間。芙蓉は蓮の花を指し、美女の形容としても使われる言葉だ。ちなみに関西将棋会館の対局室にも、同じ名前のものがある。

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(立会人の島九段と渡辺竜王)

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(記録係の門倉四段と、新聞解説の広瀬七段)

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渡辺明竜王に丸山忠久九段が挑む第24期竜王戦七番勝負は、渡辺竜王の2連勝から丸山九段が1勝を返して第4局を迎えた。対局地は福島県福島市、穴原温泉「吉川屋」。豊かな自然に囲まれた場所だ。渡辺竜王が勝って防衛まであと1勝と迫るのか、丸山九段の連勝でスコアをタイにするのか。注目の対局は11月24日・25日に行われる。
本局の立会人は島朗九段、新聞解説は広瀬章人七段。記録係は門倉啓太四段が務める。Twitter解説を担当するのは稲葉陽五段(一日目)と永瀬拓矢四段(二日目)。
インターネット中継は棋譜・コメント入力を吟記者、ブログを文が担当する。

2011年11月 9日 (水)