2011年11月の記事

2011年11月25日 (金)

20111125_11918時10分頃の局面。先手玉は上下挟撃形で非常に危険な形だ。丸山九段は▲8四金と上部に金を置き、粘りに出た。上部を開拓して入玉できれば勝ちが見えてくる。「奥の手」として、▲2一銀成△同銀▲1二歩△同銀から飛車を攻防に打つ手がある。ただし後手には豊富な持ち駒があるため、厳しい戦いであることは間違いなさそうだ。渡辺竜王の持ち時間は残り30分ほど。渡辺竜王が正確に寄せきれるかどうか。最後の勝負だ。

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20111125_109図は17時55分頃の局面。ここから△8七同香成▲同金△同飛成▲同玉と進めると、その瞬間の後手玉は絶対に詰まない形。そこで△6九角からラッシュをかけて先手玉は相当危ないのでは、と言われている。

20111125_104図は17時30分頃の局面。丸山九段の▲3二銀に、渡辺竜王は△1二銀と受けた。ここから金銀を取って打っての筋で、再び千日手の筋が見えてきた。立会人の島九段は規定が書かれた冊子を読んで指し直しの場合どうなるかを確認している。先に寄るのは先手玉か後手玉か、5五で取られそうな角の運命は。一手一手が重い時間帯だ。


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20111125_102渡辺竜王は角を取らず、8筋に力をためた。香・香・飛と並んだ三段ロケットが実現。次の△8六香が厳しい手だ。弾頭の直撃をくらってはまずい。▲7五銀と受ける手が検討されている。

■Twitter解説(永瀬拓矢四段)
「ここで▲6四角はリスクが高すぎますね。以下△8六香▲同銀△同香▲8七歩△同香成▲同金△7九銀のような感じのときに後手玉は王手が掛からない形なので、怖いように見えます。次に△8六香が厳しすぎるので一度▲7五銀とすると思います。△5五歩なら▲8四銀△同香▲2四香で、その局面はどちらが得をしたかわかりません」


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20111125_101図は16時50分頃の局面。丸山九段は角を切り、5五にあった銀を奪った。手駒を増やして後手玉を寄せるつもりだ。後手の攻めはまだ届かないので、ここでうまく決めることができればそのまま勝利につながる。取る一手に見える角だが、渡辺竜王は手を止めて考えている。一方的に攻められることをきらって、このタイミングでの反撃を考えているのかもしれない。

16時30分、丸山九段に本人の要望で軽食が出された。石窯で焼いたレーズンパンだ。水とお菓子もお盆に載せられていたが、これは補充のため、だそうだ。

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16時過ぎ、盤面の状況は先手がどう攻めるか、後手がどう反撃するか、と考える要素が多い。またそれぞれがある程度深くまで読み進められるため、検討しがいのある局面になってきた。控え室では2面の継ぎ盤で検討が行われている。

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(斎田女流五段と安食女流初段が向かう盤)

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(こちらは広瀬七段が検討中の盤)

16時前、解説会場ではNHK・BS放送のリハーサルが行われていた。二日目は16時から18時まで、2時間の生放送。ピンマイクの調整など、入念な準備が進んでいた。会場では対局室の全景は見えないが、スピーカーが対局室の音を拾っている。ギイ、パタという音が一定のリズムで響く。どうやら渡辺竜王が扇子を開閉させているようだ。

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(マイクの調整中です)

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写真はモニタに映る、15時40分頃の対局室の様子。二人が同時に扇子を使っている。食事の量が話題になる丸山九段だが、大きい扇子を使っていることでも知られる。渡辺竜王が使っている通常サイズの扇子と比べると、差がよくわかる。

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