2011年7月の記事

2011年7月19日 (火)

Ryuou20110719_32 図は32手目△5三金の局面。5五に先手は3枚で後手は2枚の駒が利いています。つまり、▲5五銀右や▲5五銀左と歩を取れるのです。
久保二冠は歩をおとりにしてさばきを狙っていると推測されます。5筋の位を取ることが骨子のゴキゲン中飛車にあって5五歩を取らせても大丈夫という発想は斬新です。橋本七段がここで長考しています。
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(対局前の橋本七段。険しい表情で対局開始を待っていた)

Ryuou20110719_27 図の27手目▲6八銀の局面で12時10分となり、昼食休憩に入りました。消費時間は橋本17分、久保1時間38分。対局は13時に再開されます。
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(久保二冠は序盤から時間を使って指している)

Ryuou20110719_6 橋本七段の先手で始まった本局。後手の久保二冠は得意のゴキゲン中飛車を採用しました。対山崎隆之七段戦でも用いて勝っています。
この後、橋本七段は▲4八銀から▲3六歩を急ぐ「超速」と呼ばれる作戦で対抗。ゴキゲン中飛車対策で流行している指し方です。
Ryuou20110719_16 久保二冠は左銀をするする繰り出して先手の攻めに備えました。手堅い指し方です。先手も右から攻めていけないので△4四銀以降は持久戦模様に進みます。

おはようございます。
第24期竜王戦決勝トーナメント 久保利明二冠(1組2位)-橋本崇載七段(2組優勝)戦ではこちらのブログで対局者の表情などを伝えていきます。
私は本局の中継を担当する銀杏です。本日はよろしくお願いします。
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(第24期竜王戦中継公式サイトより転載。本局の勝者が挑戦者決定戦に進出する)
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(東京・将棋会館前は9時30分ごろから雨が激しく降り出してきた)