2010年12月23日 (木)

積極的な駒組み

20101223_28
11時30分頃、▲里見女流三冠-△吉田四段戦では、吉田四段が工夫を凝らした駒組みを見せている。早い段階で桂を活用した(▲3六歩~▲3七桂)里見女流三冠に対して、吉田四段は△4四銀~△4二角(図)で8筋からの仕掛けを狙った。この引き角が積極的な構想で、△4四歩~△4三金の展開よりも角が使いやすい。ただ角がラインを変えたことで、先手からの▲6五歩がいつでも切り札になる。現状では△8六歩の攻めが見えているので、里見女流三冠はそれを防がなくてはいけない。3筋の桂頭など、先手陣は弱みが多い形。いったんはしっかりと仕掛けを防ぎ、十分な態勢を整える時間を作りたいところだ。

(文)