封じ手は2日制対局のメインイベントの一つである。
どんな手が指されるのか?その手は予想の範疇、それとも予想外?また、その時の対局心理は?
あれこれ想像しているだけで話題に華が咲く。特に今回のような難解な局面での封じ手となると、ビックリ箱のような楽しみがある。
封じ手の開封は、まず前日の手順を並べ直すところから始まる(盤面の駒を一晩保存してるわけではない)。記録係の船江恒平四段の読み上げに従って、1日目の手順が初手から再現されていく。
全て並べ終わったところで、定刻に立会人の有吉九段が封筒を開封する。封じ手は▲4六同角。
有吉九段の宣言を聞き届けると、羽生は▲4六同角を着手した。