本日、棋譜解説チャットを担当するのは所司和晴(しょし・かずはる)七段。渡辺竜王の師匠だ。平手から駒落ちまであらゆる定跡に精通しており、「定跡伝道師」と呼ばれる。
また、将棋類のボードゲームに造詣が深いことでも有名。将棋・チェス・シャンチー(象棋:中国将棋)・チャンギ(將棋:韓国将棋)・マークルック(タイ将棋)などに精通している。特にシャンチーの腕前は世界レベルで、今年11月に行われるアジア競技大会には日本代表選手として出場することが決まっている。所司七段のブログでは、将棋、シャンチー・チャンギ・チェス・マークルックの異種5面指しを行って5戦全勝したという珍しい記録を知ることができる(所司七段ブログ)。
「戦型予想は難しいですが、おそらく相居飛車にはなるだろうと予想します。先手の羽生善治名人は何でも指しますが、最近の傾向では角換わりを目指す可能性の方が高いでしょうか。対して渡辺明竜王は堂々と迎え撃つか、横歩取りや後手1手損角換わりに誘導するかです。渡辺竜王は、以前は横歩取りを多用していましたが、現在は少ない傾向です。また後手1手損角換わりの採用率は少ない方です。すると同型角換わり腰掛け銀の最新形などになるかもしれません。しかし羽生名人は戦法のレパートリーが広く、戦型予想は難しいです。
見所としましては、まず戦型が何になるかでしょうか。定跡化された流行形になりますと1日目からかなり進むように思います。そしてどちらが新手、新工夫を指すかあたりが興味深いところです。定跡通りの戦型の方が私は解説しやすいですが、一手一手が難しい力戦になるのも面白そうです」
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