(渡辺明竜王の謝辞。「今期の竜王戦は森内九段との第17期以来5年ぶりの対戦となりましたが、5年前に私が挑戦したときは今日こうして、ここにいるとはまったく想像できないことでしたので、今期は第1局を指しているときに信じられないという気持ちでした。5年間、タイトルを持たせていただいたことで、非常に得がたい経験をし、充実した時間をすごしさせていただきましたが、本当にあっという間に過ぎてしまったなということを思い出し、月日の流れの早さを感じました。
月日の流れという点では、私事で恐縮ですが、息子が5歳になり、先ほど七五三の写真を撮りまして、こういう機会でないと家族が和服を着る機会はありませんので、いい思い出になりました。
今回の竜王戦では、第1局では終盤、何回も負けだというような将棋が意外に難しかったということもあり、勝負の流れが味方してくれ、また、永世竜王になったことでの責任感、プレッシャーがいい方向に作用したことで、こうような結果を残せたのではないかと思います」)
(乾杯の音頭は谷川浩司九段が取った。竜王を4期獲得し、日本将棋連盟棋士会会長を務める。「七番勝負はやや予想外の偏った星となりましたが、第1局の接戦を制したのが大きかったと思います。渡辺竜王は将棋だけでなく、ファンサービスも素晴らしく毎日のようにブログを更新しております。また、二つの委員会に名前を連ねて貴重な提言をしておられます。加えて、渥美様のご祝辞にもありましたように、良き家庭人でもあります。言うことなしなのですが、一つだけ注文をつければ、竜王戦だけでなくほかのタイトル戦にも出て欲しい。毎年言われていることで、またですかという向きもあると思いますが、渡辺竜王は期待されて、それに応える立場になっていること。もちろん、竜王戦は最高のタイトル戦ですが、渡辺竜王がほかの棋戦でも活躍することでさらに盛り上がっていくと思います」)
(乾杯!)
(銀杏)