図は28手目△7二金まで。控え室では「飛騨の中飛車合掌造りか?」と盛り上がっています。
合掌造りとは、つのだじろう氏の将棋漫画「5五の竜」に登場する飛騨の中飛車(本名=飛田中太郎)が得意にしていた陣形のことです。
上図から仮に、▲4八玉△7三銀▲3九玉△4四歩▲2八玉△4三金▲6六歩△3三角▲7八金△1四歩▲1六歩△3五歩▲6七金△2四歩▲9七香△2五歩▲8八飛(下図)と進めると、先手陣は離れ駒がひとつもなくなります。この陣形を見た主人公の駒形竜は驚愕し、「飛騨の中飛車合掌造りおそるべし!!」と唸りました。
ただこの場合の合掌造りは5筋からの反発が厳しく、先手はっきり作戦負け。どうやら幻の局面ということになりそうです。
(烏)