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2022年4月25日 (月)

感想戦

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終局直後

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■永瀬拓矢王座

――本局を振り返っていかがでしたか。
永瀬 矢倉対雁木の力戦のような将棋でしたが、穴熊に組み替えられて、かなり神経を使う展開になって自信はありませんでした。
――△1五歩(36手目)と突いたあたりはいかがでしたか。
永瀬 少し進めると手が詰まりそうだったので、主張を作らないといけないと感じました。
――どのあたりでいけると思いましたか。
永瀬 △1七玉(144手目)と入玉はできましたが、よくわかっていなかったです。
――攻め駒を攻めて、完封した感じの将棋に見えましたが、いかがでしたか。
永瀬 攻め駒を攻める展開になりましたが、穴熊が残っていて、一つでも網が破れるといけないので、神経を使う展開が続いていたと思います。
――棋聖戦では2回目の挑戦です。お気持ちはいかがですか。
永瀬 挑戦することができてよかったです。去年と同じカードの挑戦者決定戦で、去年もチャンスはあったと思ったので、最後まで気を抜けないと思いました。
――藤井棋聖とは初めてのタイトル戦です。お気持ちと抱負をお願いします。
永瀬 大舞台で藤井棋聖と対局できることが実現できたのはよかったと思います。五番勝負が始まるまでに内容をよくして、いい勝負ができるようにしなければならないと思っています。

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■渡辺明名人

――本局、研究を重ねてこられたと思いましたが、序盤、中盤はいかがでしたか。
渡辺 組み上がりは失敗したかなと思ったんですけど、そのあと無理に打開していったのがよくなくて、攻めが細い展開になってしまいました。
――穴熊に組む展開は誤算があったんでしょうか。
渡辺 千日手を打開するならそれくらいかなと思ったんですけど、結果的には無理だったかもしれないですね。
――挑戦者決定戦に敗れて藤井棋聖への挑戦はなくなりましたが、そのあたりのお気持ちは。
渡辺 挑決に来たからには勝ちたいというのがあったので、そこはすごく残念です。

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永瀬王座が挑戦権獲得

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藤井聡太棋聖への挑戦を目指す第93期ヒューリック杯棋聖戦挑戦者決定戦▲渡辺明名人-△永瀬拓矢王座戦は、19時24分に158手で永瀬王座の勝ちとなりました。消費時間は▲渡辺3時間50分、△永瀬3時間42分。
勝った永瀬王座が挑戦権を獲得です。五番勝負第1局は6月3日に兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」で指されます。
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不倒の永瀬流

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永瀬王座は△2四玉(116手目)から入玉を含みにして負けない態勢を目指しました。渡辺名人は嫌みをつけて追いすがっていますが、この玉を寄せるのは至難の業。永瀬王座が着実にリードを広げています。

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押さえ込みの壁

20220425k渡辺名人が手を尽くして攻めていますが、永瀬王座の押さえ込みの壁が厚く、突破口を見いだすのは難しい状況です。

控室に日本将棋連盟会長の佐藤康光九段が訪れました。棋聖6期の実績を持ち、永世棋聖の有資格者。勝又七段と継ぎ盤で検討した手が実戦で出ると「けっこう当たってますね」と手応えを感じている様子でした。

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いよいよ決戦

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渡辺名人が▲4六歩(79手目)と反攻に出て決戦になりました。実戦は△4六同歩▲2五歩△同歩▲4五歩と進行。積極的に攻めかかっています。

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狙いは△4五同桂▲同桂△同銀▲4四桂で、こう進めば先手成功です。とにかく先手陣が堅いので順調に攻めが続けばいいのですが、参加しているのは飛角桂で非常に攻めが細いのが問題。渡辺名人が得意とする展開ではありますが、条件は先手にとって厳しそうです。ただ、堅さが大差のため、一発でもいいパンチが入れば後手玉は空中分解してしまう恐れもあります。永瀬王座にとって神経を使う中盤戦になりそうです。

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名人の辛抱

20220425g戦いが始まり、永瀬王座がじりじりと態勢を整えています。穴熊は堅い囲いですが、金銀が偏ることが弱み。永瀬王座は△6四角(68手目)から△3三桂(74手目)と、角と桂のコンビネーションで手薄な方面に狙いをつけました。次に△2五桂▲同桂△1九角成と飛車を目標にする順があり、先手としてはやっかいです。渡辺名人はなんと▲2六歩(75手目)と辛抱しました。

20220425h囲いの補修なら歩を打つのは自然ですが、2筋は先手にとって攻撃陣。飛車も使えなくなるので部分的には相当につらい手です。

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