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2023年7月 3日 (月)

変幻自在な玉

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図は89手目▲5八玉まで。後手が攻めたのに対応する形で、先手玉が中央に逃げてきました。参考までに73手目▲8六玉の局面を下に示します。藤井棋聖は玉を7六から8六に動かして、十数手後には5八にいるのです。変幻自在というべきか。同一人物の指し手に思えないところがあります。
藤井棋聖の指し方は、矢倉囲いや穴熊のように城を築いて玉や金銀を固定させるのではなく、野営している玉が状況を見て安全な地へ移住しているかのようです。相手からすると、動くゴールポストにシュートを決める大変さがあります。

(銀杏)



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Dsc_7432 (18時20分ごろの控室)

ついに決戦

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図は76手目△9五歩まで。ジリジリとした進行が続いていましたが、17時50分ごろ、残り11分になった佐々木七段が動きを見せました。
図以下、▲9五同歩△8九歩成▲同飛△9五香▲同香△8四歩。香を犠牲に歩を入手して8筋から攻めるのが佐々木七段の狙いでした。駒損する決断の攻めです。

(銀杏)



Dsc_7244 (第二次攻撃を仕掛ける佐々木七段)

深浦九段に聞く

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控室を訪れている佐々木七段の師匠である深浦九段に話を聞きました。
「藤井棋聖が毎局違うテーマで指していることに感心します。得意なパターンにこだわっていないんですね。私は3月の棋王戦五番勝負第3局で立会人を務めましたが、そのときに本局みたいに藤井棋聖が中段玉の将棋を指して苦労していました。そういうイメージがあったのですが。▲8六玉(73手目)と寄った手は、局面の最善を追求した結果で妥協なく感じます。
本局で佐々木が工夫の一つを出してきましたが、藤井棋聖に勝つことの大変さを感じます。本局のように、互いに辛抱する展開を予想しにくいです。その中でよく戦っていると思います。盤上でかけがえのない経験を得て、これからの将棋に必ずプラスになります。でも、そのうえで勝つことが求められていて大変なことです。
第1局、第2局、第3局と藤井棋聖のやり方がすべて異なります。3局とも同じ対局者だと思えません。私が1996年に羽生善治九段と王位戦七番勝負を戦ったときは、羽生九段が中終盤が強いということからパターンを絞れましたが、そのときとは違います。本局のような展開でも均衡を崩さずに保たないといけません」

Dsc_7411 (控室で検討する深浦九段)

(銀杏)

藤井棋聖が残り1時間を切る

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図は72手目△7三銀まで。図で藤井棋聖が長考して残り1時間を切りました。控室で検討する佐藤康九段は▲8六桂だと△6三金とされたときが難しく、得かわからないという見解でした。「長考しても先手は指す手が難しいです。玉の安定度に違いがあります。どちらかというと、先手の自信がないように見えます」とのこと。
16時27分ごろ、藤井棋聖が▲8六玉と寄ると、「えええーっ」と佐藤康九段と深浦九段が驚いていました。△5四角の筋を避けているとはいえ後手の飛車の筋に入ってしまうため、控室ではまったく予想されていませんでした。
(銀杏)

Dsc_7403 (16時25分ごろの控室。「コンピュータは終盤鋭いうえに長期戦をいとわないからなぁ」と佐藤康九段がぼやいていた)

沼津市出身の棋士

沼津市出身の棋士に芹沢博文九段、大島映二八段、大庭美夏女流初段、大庭美樹女流初段がいます。
芹沢九段は文筆やタレント業などでも活躍。産経新聞に観戦記も執筆していました。

Dsc_7224 (芹沢博文九段の著書。この本には、1982年6月に指された第40期棋聖戦五番勝負第1局▲森けい二八段-△二上達也棋聖戦の観戦記が掲載されている(段位・肩書は当時)。この対局では30日分の観戦記を書いて当時話題となった)

(銀杏)

びゅうお

「びゅうお」は、津波を防ぐための沼津港の水門です。
地上30メートルに展望施設が併設されています。

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(沼津港に力強く構える「びゅうお」)

Dsc_5444 (山の天気は変わりやすく、山頂に雲がかかっていた)

Dsc_5440 (奥に見えるのは香貫山。市民の憩いの場だ)

Dsc_5447 (沼津市の中心部)

Dsc_5486 (撮影スポットのトリックアート)

(銀杏)

沼津港

駿河湾に面する沼津港は、静岡県で有数の水揚げ量を誇ります。港の近くに海鮮料理店が多数軒を連ねて、観光客も多いです。

Dsc_5391 (沼津港市場)

Dsc_5336(沼津みなと新鮮館)

Dsc_5355(飲食店などが多数入っている)

Dsc_5416 (沼津港にさまざまな店が立ち並ぶ。新鮮な魚が食べられるほか、干物なども売られている)

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(銀杏)

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