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2025年4月25日 (金)

後手変調の声

20250425_097_2後手は図から△6六角と打ちました。それ以前にも△3六桂や△5九飛を決め、明らかに寄せに出ています。しかし、△6六角に▲5七歩△同飛成▲3四歩△5二竜と一転、受けに転じました。▲5七歩に△同角成ではなく△同飛成としたのは、▲5四角を消したり、△5一歩を残すためだと思われますが、攻めていた流れを考えると先手変調です。

20250425_102102手目の局面。残り時間は▲杉本40分、△永瀬8分です。

Dsc_8516(永瀬九段は踏み留まれるか)

(牛蒡)

終盤の粘り

20250425_09772手目▲4二角成以下の攻めを受け止められた杉本五段。最後まであきらめずに粘りに出ています。後手には△5一歩の保険がありますが、穴熊自体は崩壊しているので、絶対に安全な玉とはいえません。正確な指し回しが求められます。

Dsc_8923(原宿、東郷神社)

(牛蒡)

永瀬九段が読み勝つ

20250425_074杉本五段は1図で1時間4分の長考に入り、▲4二角成の勝負手を放ちました。以下△3九歩成▲同銀△1七桂▲3八銀打△4二金上▲5一竜△3一歩▲4二竜△2一香(2図)までノータイムで駆け抜けました。△1七桂、△3一歩、△2一香の組み立てが見事です。

20250425_084△2一香で先手の詰めろが続かない。それが永瀬九段の読みだったようです。2図で4二の竜を逃げるようでは後手玉が鉄壁になり、△5七角くらいで後手勝勢です。実戦は▲4三竜△同金で先手玉が詰めろになりました。杉本五段が仕掛けた渾身の勝負順でしたが、永瀬九段は読みきっていました。正確であり、強い勝ち方です。

Dsc_8827(杉本五段の仕掛けたスパートに、永瀬九段は正確に対応し、逆に差を広げた)

(牛蒡)

前傾姿勢が復活

20250425_07271手目▲3三桂に永瀬九段の応手は△3一金寄でした。これには攻防の▲7五角でどうか。杉本五段は前傾姿勢で読み始めました。まだ好転したわけではないと思いますが、杉本五段は何かある、と感じているのかもしれません。普段の杉本五段は、勝負どころを迎えると、畳を凝視するかのような深い前傾姿勢を見せることがあります。本局でもその姿が見られるかどうか。

1624(天井カメラの映像。16時24分)

(牛蒡)

永瀬九段、残り1時間を切る

20250425_071図で△3一金寄で余せているならわかりやすいですが、川上七段は▲7五角が嫌みと指摘します。「思ったほど簡単ではない」とのこと。金を寄れないなら3三で清算することになりそうです。仮に△3三同金▲同歩成△同銀左なら、駒割りは飛車金交換まで接近します。もう一つ、後手には時間差という懸念点もあります。16時現在、永瀬九段は図で27分使い、残り52分になりました。時間が切迫するようだと、逆転の材料になりえます。

Dsc_8674(杉本五段にチャンスは巡ってくるだろうか)

(牛蒡)

玉の耐久度は大差

20250425_062図の局面、玉の耐久度は明らかに後手が上です。まず、穴熊を構成する金銀の枚数が違います。先手はわずかに2枚で薄く、一方の後手は5枚の堅陣です。▲3三桂の狙いはありますが、△5一歩で二枚飛車を緩和できるため、後手玉はそう簡単に崩れません。そもそも上図では△3五馬と△3九馬の厳しい狙いがあるため、先手は何か受けなければいけない状況です。実戦は▲3七香でした。

Dsc_8773(午前中からうつむくことの多かった永瀬九段だが、現状は優勢とみられる)

1506(杉本五段の手元には手元にはサンドイッチ。だが、うなだれるばかりで元気がない)

(牛蒡)

事態は急変

20250425_050_3杉本五段は上図から1時間5分の長考で▲5五同銀としました。予想の本命とされていた手です。しかし、その後の展開は意外でした。△8六角▲8八飛△7七角成▲8二飛成△5五馬。

20250425_056これは先手が銀損の変化です。典型的な先手の失敗例に見えます。杉本五段は銀損の先に光明を見いだしたのか。それとも誤算があったのか。真意はわかりませんが、局面が大きく動いたのは間違いありません。実戦は△5五馬以下、▲5一飛△6六角▲9一竜△4二銀(14時30分現在)まで進んでいます。

Dsc_8796(杉本五段の真意はいかに)

(牛蒡)

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