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図の局面。検討では△3三歩が示され、以下▲2三歩や▲4五桂には△4三金右、▲4五銀には△同銀▲同桂△4三金右で後手よしの評でした。先手から手が出せなかったかもしれません。しかし、藤井棋聖は△4七銀と踏み込んでいきました。糸谷八段は「先手には△4七銀はありがたい気もしますが、一気に勝負をつけにきた、ということですか」と話しました。
(牛蒡)
山崎八段の勝負手▲1七角に藤井棋聖は長考。△3四銀と△3四歩のどちらも後手よしと検討されています。検討陣の一押しは△3四歩で「手堅い」と評判。藤井棋聖もこの2択を検討しているでしょうか。すでに30分以上も考えています。妥協のない読みです。▲1七角が指された時点で、残り時間は▲山崎1時間0分、△藤井1時間34分。
ホテルのロビーで対局者の食べたおやつが販売されていました。大盤解説の休憩中に購入する方が多いようです。ファンにはうれしいサービスです。
(検討テーマは先手がどう頑張るか。指しづらい手に「つらい」「しょうがない」の声も)(牛蒡)
満ち潮のようにじわじわと押し寄せる藤井棋聖の駒。山崎八段は▲2九飛と引いて緩和を図りましたが、藤井棋聖は△6三角と追撃。この角は1八まで利いており、後手から1筋攻めまで見えてきました。山崎八段は踏ん張りどころです。この潮流を止められるかどうか。
(中川八段は「つらくても頑張る」とつぶやいて先手の受けを考えている)
(いまは満ち潮。17時41分に満潮を迎える)(牛蒡)
15時になり、午後のおやつが出されました。山崎八段 くりーむパンマザー牧場ミルク味、夢見る果実ブルーベリージュース藤井棋聖 黒糖まんじゅう、アップルジュース
まだじりじりとした戦いだろう。そんな予想を藤井棋聖は△3五歩で打ち砕きました。自身の玉頭から攻める積極策。実戦は図から△3五歩▲同歩 △3四歩まで進みました。以下▲3四同歩 △同銀右 ▲3六歩 △3五歩が予想される手順です。「これ思いつきますか?」と糸谷八段。「いやー、思いつかないです」と近藤誠七段。歩切れになるまで歩を合わせていくホフク前進ですが、かなりうるさいようです。「山崎さんは一気に持っていかれないようにしないといけない」と糸谷八段。大盤解説から戻ってきた中川八段も「これは指せないな」と驚いていました。