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2014年4月30日 (水)

タンドリーで難解

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図は16時30分頃の局面。控室では桂を取る前に▲3五歩が予想されていましたが、村山七段は単に桂を取りました。

「あ、タンドリー」
「タンドリーですか」

控室では次々に声が挙がります。「タンドリー」とは、「単に取る=単取り」と「タンドリーチキン」を掛けた、いわゆるおやじギャグです。将棋界では豊川孝弘七段がおやじギャグの第一人者として知られていますが、先日テレビ番組で取り上げられて大好評を得ました。以来、将棋界ではおやじギャグがすっかり市民権を得ています。

さて、局面のほうは難解です。
図から△3三同角に、最初に検討されたのは▲6五銀。次に▲7四桂の狙いですが、これには△5五桂で「打たれてみると困りますか」と言われて却下。次いで▲6四飛が発見され△同竜▲同角は次に▲7四桂を狙って有力。そこで▲6四飛に△3六竜でどうか、と言われています。

Img_0400(控室には遠山雄亮五段(左)が来訪。振り飛車党の視点から検討している)

(八雲)

16時過ぎの控室

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(16時過ぎ、控室に深浦康市九段が来訪した)

「(後手の指し回しを見て)うまくまとめるものですね」(深浦九段)

(八雲)

竜王・名人の手厚い一着

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15時45分頃、森内竜王・名人は6筋で一歩交換した先手の動きを逆用して△6六歩を利かせてから、手厚く△3四飛成と成りかえりました。本局の観戦記を担当する伊藤能六段は「うわー、森内先生らしい手が出てきましたね」と感嘆しています。

次に△6七歩成~△7七角成で6四角を素抜く狙いがあるため、先手は何か対応する必要があります。中盤の勝負所を迎えました。

(八雲)

激戦の変化例

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15時前、控室の予想通り▲5八金まで進んだところで片上大輔六段が来訪しました。図から検討の一例は△3九飛▲4五桂△4四角▲6七金右△1九飛成▲3一飛△4二金▲5三桂不成△7一金▲6一桂成△4一金▲7一成桂△同角▲3三歩(参考図)。これは激戦と予想されていました。

森内竜王・名人は▲5八金に△3八飛と二段目に飛車を設置。これで検討とは全く異なる展開に進んでいます。

Img_0395(片上六段(右)が来訪している)

(八雲)

激しくなるか

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図は14時30分頃の局面。森内竜王・名人が△6六同角と踏み込んで、局面は風雲急を告げています。

図から▲3二飛成△同銀▲5八金(参考図)が「村山好み」と評判です。以下△3八飛は▲6七銀がぴったり。△3九飛には▲4五桂と攻め合ってどうかと言われています。

Img_0388(控室には藤田綾女流初段が来訪した)

(八雲)

まとめかたが難しい将棋

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図は13時30分頃の局面。松尾七段に見解をうかがいました。
「後手は△3四銀と出て安定させられればいいのですが、▲3五歩が気になります。△2三銀と引いて先手に歩を打たせた、という考え方もありますが、この場合は▲3七桂が好調です。▲3五歩に△2五銀は▲3八飛で銀の位置が中途半端ですね。ここは△3二飛と回って、次に飛車をぶつけて▲3二飛成なら△同銀のように銀を使うイメージだと思います。いずれにしろ後手はまとめかたが難しい将棋ですね」(松尾七段)

Img_0325(鳩森神社の竹やぶ)

(八雲)

雨の鳩森神社

Img_0313(神社の入口は、2色のツツジが満開)

Img_0320(富士塚の麓もツツジ)

Img_0321(鳩森神社の富士塚は、知る人ぞ知る有名スポットと言われている)

Img_0315
(八雲)

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