皆さんこんにちは。羽生善治棋聖に豊島将之七段が挑戦する第86期棋聖戦五番勝負は、2015年6月2日(火)、兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」で開幕します。羽生棋聖は8連覇(通算14期目)を、豊島七段は初タイトルを狙うシリーズです。
【将棋タイトル戦】第86期棋聖戦五番勝負の第1局が開催されます(ホテルニューアワジ ウェブサイトより)
第1局の立会人は久保利明九段、副立会人は安用寺孝功六段、記録係は洲本市出身の桝田悠介三段(井上慶太九段門下)です。
ニコニコ生放送では6月2日9時より、田村康介七段と山口恵梨子女流初段によるライブストリーミング解説が行われます。
今期も棋聖戦五番勝負ではブールミッシュが対局者のおやつを提供いたします。こちらの模様も随時詳しくお伝えいたしますので、お楽しみに。
本局の模様は棋譜・コメントを夏芽記者が、ブログを翔が担当いたします。よろしくお願いいたします。
(関西将棋会館前からシャトルバスに乗る豊島将之七段)
(淡路サービスエリア)
(翔)
【豊島将之七段インタビュー】
――今日の相居飛車の力戦形は予定の作戦ですか。
「そうですね、はい」
――▲3四銀(37手目)に△4四銀とかわされたあたりはいかがでしたか。
「苦しいなと思っていました」
――8四と8五に香を並べられたあたりはいかがですか。
「そこも悪いと思っていました」
――どのあたりで、形勢の好転を感じましたか。
「▲7七桂(71手目)と跳ねてから、ちょっと好転していったかと。その局面はまだ悪い可能性が高いですが」
――勝ちになったと思われたのはどのあたりでしょうか。
「▲1三桂成(129手目)としたところで」
――棋聖戦では初めての番勝負登場です。
「一生懸命やりたいと思います」
――タイトル戦には3度目の登場です。
「そうですね、結果が出せるように工夫して戦いたいと思います」
――羽生棋聖についてはどのように感じていますか。
「全体的に非常にレベルが高い将棋で、どういう形になってもいい将棋を指されるので。こちらも自分の良さを出したいと思います」
――五番勝負に対する意気込みをお願いします。
「(タイトル挑戦は)3回目なので、結果を出したいと思います」
【佐藤天彦八段インタビュー】
――今日は横歩取りにはなりませんでした。
「そうですね。今日の出だしだと横歩取りにはできません」
――途中、控室では後手が指せるのではないかと見られていましたが、ご自身ではいかがでしたか。
「難しいとは思いましたが、悪いとまではいかないかなと。指せる局面もあったかと思います」
――悪くなったのはどのあたりだと思いますか。
「ちょっと、いまは分からないですね」
(八雲)
145手まで豊島七段が勝ち棋聖初挑戦を決めた。終局は20時17分、消費時間は▲豊島3時間58分、△佐藤3時間59分。
羽生棋聖と豊島七段の第86期棋聖戦五番勝負第1局は6月2日(火)兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」にて行われる。
(吟)
図は19時35分過ぎの局面。
先手がいよいよ寄せに出ていますが、その手順は決して簡単ではありません。7七の銀が質駒なので、それを取る手をうまく決め手にできるかどうかです。佐藤八段もまだ諦めた雰囲気ではなく、最後まで頑張って逆転を目指しています。局面はまだ予断を許しません。
(八雲)