カテゴリ

2020年6月 8日 (月)

感想戦

Photo_47 (藤井七段は得意の終盤で競り勝ち、タイトル戦初勝利を挙げた)Photo_48(険しい表情が続く。左奥は杉本昌八段)

Photo_49 (渡辺棋聖は終盤でわずかに届かなかったか)Photo_50(先手番の第2局で追いつきたいところ)Photo_51 (感想戦の模様)

Photo_52 (見どころの多い大熱戦だったが、このご時世なので感想戦は手短に終了)

(康太)

終局直後のインタビュー

Photo_45 (まずは勝った藤井七段が主催社からのインタビューに応じる)

―—お疲れさまでした。一局を振り返っていかがでしょうか。

藤井七段 途中苦しくしてしまったとは思いますが、勝負勝負と迫っていったのがよかったのだと思います。

―—タイトル戦初出場で、初勝利を挙げられました。いまのお気持ちはいかがでしょうか。

藤井七段 まず1勝できたことはよかったです。五番勝負ということで、またしっかりと準備を整えて次の対局に臨みたいです。

Photo_46 (続いて渡辺棋聖がインタビューに応じる)

―—渡辺棋聖、お疲れさまでした。本局を振り返っていかがでしょうか。

渡辺棋聖 (開幕局ということで)振り駒なので、作戦はちょっと絞り切れないところがありました。終盤はいろいろあって、ちょっとわからなかったです。

―—第2局に向けての意気込みをお願いします。

渡辺棋聖 月末で間隔が空きますし、2局目からは手番も決まっているので、より準備を整えて臨みたいです。

(康太)

藤井七段が先勝

20200608a_4

157手で藤井七段が勝ちました。終局時刻は19時44分。消費時間は、▲藤井3時間59分、△渡辺3時間59分。藤井七段がタイトル初挑戦で好発進を決めました。第2局は6月28日(日)東京都渋谷区「東京・将棋会館」で行われます。

(吟)

最後の追い込み

20200608p

藤井七段の寄せは決まっていたようで、後手玉は一手一手の状況に陥りました。受けのなくなった渡辺棋聖は豊富な持ち駒を生かし、先手玉を詰ましにかかっています。あとは先手玉に詰みがあるかどうかの勝負。いずれにしても終局が近いのは間違いありません。

(康太)

寄るかどうか

20200608o

19時を回り、藤井七段は馬を捨てて寄せに向かいました。しかし攻め駒が少なく、果たしてこれで寄るのかどうか。控室では明快な手順が見つかっていません。

(康太)

混戦

20200608n

前記事の▲1四桂に△2一玉と逃げ、▲1二歩の垂らし渡辺棋聖が△8六香から反撃に転じました。しかし△1八飛の王手に▲6八金(図)と受け、これで先手陣は急に寄る形ではなく、混戦模様とのこと。渡辺棋聖は図の局面で考え込み、残り時間の差もなくなってきました。

Photo_44(藤井七段の師匠である杉本昌隆八段も控室に来訪した)

(康太)

技の掛け合い

20200608h

1図は直前の△5七歩を▲同角と取った局面。後手の1筋が危ういようですが、ここで渡辺棋聖は△4六金!(2図)の奇手で切り返します。

20200608l

飛車角両取り。控室では「あれ?」「急に後手がよくなったような」「うっかりか」といった声が挙がります。藤井七段は▲1三飛成と突っ込み、△同玉▲4六角△2二玉▲1四桂(3図)と進行。先手が攻勢を維持していますが、△3一玉と逃げたあと、後手も△8六香からの反撃が楽しみです。「どっちがうまくやったの、これ。けど先手の戦力が足りないか?」と勝又七段。深浦九段も「さすがに(△4六金を)うっかりしたのだと思いますが……」と、後手が逆転したという見解を示しています。

20200608m

Photo_42 (苦しい流れだったが、渡辺棋聖が一気に巻き返したか)

(康太)

=== Copyright (C) 2009 >>> The Sankei Shimbun & Japan Shogi Association === All Rights Reserved. ===