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2026年6月 3日 (水)

前夜祭(2)

両対局者が明日の対局に向けて決意表明をしました。

Dsc_0494(藤井聡太棋聖)

服部七段と公式戦での対局は多くないですが、奨励会の入会も非常に近く当時からよく対戦していましたので、棋聖戦という素晴らしい大舞台で対戦できることは私としても非常に楽しみにしているところであります。明日から第1局がいよいよ開幕します。棋聖戦は持ち時間が4時間で、時間配分であったり、時間は少なくなってからの集中力や決断力が問われるのかなと考えています。その辺りもしっかり意識しながら、1日通して深く一手一手考えていって、皆様に最後まで楽しんでいただける熱戦が指せればと思っています。

Dsc_0499 (服部慎一郎七段)

私が龍宮城スパホテル三日月さまに訪れるのは今回が初めてとなります。先ほど検分を行ったのですが、すごくきれいで、対局場から見える景色は格段で感動しています。明日、このような素晴らしいところで対局できるんだなと感激しています。また、私は温泉がすごく大好きなので、今日はゆっくりと温泉に浸かってゆっくりと休みたいなと思っています。棋聖戦といえば、私にはすごく思い出がありまして、プロ初の公式戦が棋聖戦一次予選でした。あの日に指してから、いつか自分もタイトル戦を指したい、いつか自分もタイトル戦に出たいなと思って今日までやってきました。待ちに待った対局を皆様と一緒に楽しんでいきたいなと思っています。全力で頑張りたいと思っています。

Dsc_0508(立会人 木村一基九段)

今回は名人戦をストレートで防衛した充実著しい藤井棋聖に対して、いつか挑戦するであろうと目されていた服部七段の初挑戦という形になりました。特に挑戦者決定戦の一局というのは、勝負には運がつきものがとはいえ、こういうことがあるんだと感じさせられました。同業者としても大変楽しみにしている一局を迎えるにあたって、私は立会人を務めさせていただき、大変に役得だなとも感じております。

(胡桃/書き起こし=紋蛇)

前夜祭(1)

18時、前夜祭が始まりました。主催者挨拶と特別協賛社挨拶、歓迎の言葉と続きました。

Dsc_0468(株式会社産経新聞社 近藤哲司社長)

服部七段はタイトル初挑戦です。もっと早く挑戦者になっていてもおかしくないと期待を早くから寄せられ、これまでの好成績からその実力は実証済みであります。7連覇に挑む藤井棋聖に対し、将棋界の「忍者ハットリくん」の愛称で知られる服部七段が激突する五番勝負であります。

Dsc_0475(公益社団法人日本将棋連盟 清水市代会長)

服部七段は(昨年の新人王戦)優勝後、インタビューでははっきりと「(次の目標は)タイトル挑戦」という言葉をいわれていたのが大変、印象に残っていたんですが、見事に有言実行され挑戦者となられました。今どのような気持ちで座っていらっしゃるのか、お言葉が大変楽しみなところでもございます。
そして迎える藤井聡太棋聖は、ここ「龍宮城スパホテル三日月」で昨年6連覇を達成されました。翌日、素晴らしいお天気のもと広がる青い空と海の美しい景色をバックに「日新」と書かれた色紙を笑顔で掲げられていらっしゃる姿を産経新聞で拝見いたしました。日新、日々さらに少しずつでも向上していけるようにという思いを込められたということでございます。
藤井棋聖のどのような新境地を盤上でご披露されるのか、楽しみにしております。

【色紙に書いた「日新」その思いとは 藤井棋聖 6連覇から一夜明け「喜び湧いてきた」】

https://www.sankei.com/article/20250701-CLOONIEPU5K4VM6UPNW2GLMOYQ/

Dsc_0482 (ヒューリック株式会社 西浦三郎会長)

最初に(棋聖戦に特別協賛する)お話しをいただいたときには、社内では会長の趣味でしょうぐらいの受け止めでした。ところが、藤井さんが初めてタイトルを(棋聖戦で)取られたときに、いろんなテレビ局で「ヒューリック杯棋聖戦」という画面が随分出ました。ヒューリックは何をやってるのかということで、1万3000回もホームページへのアクセスがございました。そしてようやく、会社のなかで将棋を応援していく感じになってきたわけでございます。服部さんが四段になったとき、いちばん最初の対局が棋聖戦一次予選だったんですね。そういう意味では棋聖戦と繋がりがあるかと思います。おふたりとも20代で非常に若いので今後、将棋界を盛り上げていくと思います。明日は大変面白い対決をしていただけるんではないかと思っております。

Dsc_0488 (千葉県木更津市長 渡辺芳邦)

木更津市は、東京湾の中で自然の干潟がここだけ残っています。海苔とアサリが昔から名産となっておりまして、それに加わったのが三日月さんです。三日月さんにこのホテルを建てていただかなければ、(前夜祭会場からみえる)この景色はなかった。こちらから海側の西を見ると富士山と干潟が1キロぐらい先まで伸びていき、夕日がみえます。今回も名勝負が繰り広げられることを期待させていただきます。

(胡桃/書き起こし=紋蛇)

共同会見

17時、両対局者は共同会見に応じました。YouTubeチャンネル「産経ニュース」では、会見の様子をご覧いただけます。

【<ノーカット>ヒューリック杯第97期棋聖戦五番勝負 前夜会見】

https://www.youtube.com/watch?v=jn9eHKQjq_o

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Dsc_0425(藤井棋聖)

Dsc_0446(服部七段)

(胡桃)

検分

検分は16時15分から行われました。特に問題はなく、5分ほどで終了しました。

Dsc_0351(藤井棋聖)

Dsc_0363(服部七段)

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Dsc_0391(検分は5分ほどで終了した)

(胡桃)

五番勝負は木更津で開幕

藤井聡太棋聖に服部慎一郎七段が挑む、ヒューリック杯第97期棋聖戦五番勝負は開幕戦を迎えます。タイトル初挑戦の服部七段に対し、藤井棋聖は7連覇を目指します。第1局は6月4日(木)に千葉県木更津市「龍宮城スパホテル三日月」で行われます。
立会人は木村一基九段、副立会人は佐々木大地七段、記録係は吉田響太三段(所司和晴八段門下)。大盤解説会(申し込み締め切り済み)は鈴木大介九段、小窪碧四段、竹部さゆり女流四段、内山あや女流二段が務めます。また、現地のプレミアム解説は佐藤康光九段、野原未蘭女流二段が担当します。
持ち時間は各4時間。対局開始は9時。昼食休憩は12時から13時。おやつの時間は10時と15時。第1局の先後は振り駒によって決定されます。
本局の中継は棋譜・コメントを紋蛇、中継ブログを胡桃が担当します。どうぞよろしくお願いいたします。

【主催:産経新聞社】
https://www.sankei.jp/
【主催:日本将棋連盟】
【特別協賛:ヒューリック】
https://www.hulic.co.jp/

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(胡桃)

2026年5月 1日 (金)

共同記者会見

Dsc_9170(会見に臨む服部七段)

【挑戦権を獲得した服部七段へ共同記者会見の一問一答】
――本局を振り返ってください。やはりメインになるのは終盤戦でしょうか。
服部 序盤は雁木で力戦模様の難しい将棋でした。中盤あたりもすごく難しく、そこでバランスを取りきれなかったのかなと思います。崩してしまって終盤は苦しい時間が長かったですが、△7九銀とか少しでもプレッシャーを掛けてと。でも最後は足りないのかなと思っていました。

――挑戦は無理だったかなという思いもあったのでしょうか。
服部 そうですね。▲5一飛(143手目)と打たれるところで▲4三金なら詰みだと気づいていたので、どこまでいっても足りないのかなと思っていました。

――▲5一飛であれっという感じだったのでしょうか。
服部 金銀をたくさん持たれていたので詰みなのかなと思ったのですが、読んでいくうちにもしかしたら上が抜けるのではと思っていました。

――最後まで粘り強い服部将棋で、最後までよさが出たのでしょうか。
服部 終盤は勝負勝負でいけたと思いますが、中盤は自分の課題でもあるバランスを取りきれなかったです。

――タイトル初挑戦になります。率直な気持ちは?
服部 苦しい時間が長かったので、対局の途中で今回もダメだったのかなという思いがあったので、今は驚いています。ただ、シンプルに藤井棋聖と戦えるのはうれしいです。

――藤井棋聖とは1勝1敗です。どんな印象がありますか。
服部 2局とも早指し棋戦で、長い持ち時間でやっていないのですが、2局とも精度の高い将棋で、序中盤からスキがない印象です。

――こういった対策をしないといけないといったところはありますか。
服部 自分は中盤で崩れてしまうことが多いので、開幕までに読みなどをしっかり鍛えておかないといけないと思っています。

――持ち時間4時間の1日制については?
服部 早指しのほうが向くのですが、やってみないとわからないところもあるのかなと。

――五番勝負に向けて。
服部 開幕までに実力を蓄えていい準備をしてタイトル戦を盛り上げられるようにしたいです。


Dsc_9164(主催者インタビューの様子)

――趣味のお笑いで培ったものが将棋に生きていることはありますか?
服部 以前、冨田(誠也)五段とM1に出たのですが、そこからは活動もなく、イベントでできればいいなと思います。ネタ作りが楽しかったのでいい気分転換になっていると思います。

――挑戦者決定戦を戦った羽生九段の存在について。
服部 将棋界を代表される先生で尊敬もしています。ABEMAトーナメントで初めて対戦したときに、自分はまだ四段だったのですが、対局開始前のお辞儀がとても深くてすごくいい先生だなと感じました。将棋は目標にしていますし、人柄も目標にしています。内容がというところはありますが、勝てたのはすごくうれしいことです。これまでの対羽生戦はすごく苦戦していたので、ひとつうれしいことだと感じています。

――2020年デビューで、すぐに叡王戦の挑戦者決定戦に進出しました。初の挑決から5年掛かりましたが、どう受け止めていますか。
服部 あのときは楽観的で。負けて悔しかったですが、チャンスはまたすぐに来ると思っていました。それからはベスト4もいかなかったので、大きな勝負は1回逃すとなかなか来ないんだなと思っていました。

――藤井棋聖と五番勝負で戦えるという気持ちはいかがですか。
服部 早くタイトル戦に出たかったので、戦いたいという気持ちが強いですね。

――この挑戦をまずはどなたに報告したいですか?
服部 地元の富山の方に報告したいと思っています。

――新人王戦3連覇のときに、自分とトップとの違いは読みの精度という発言をしていました。現在はいかがですか。
服部 いまもまだまだ課題は残っているのかなと感じています。

――タイトルを取りたいという気持ちについてお聞かせください。
服部 藤井棋聖は強いですが、やっぱりタイトル戦に出場するからには取りたいと思っています。

――藤井棋聖は年が明けてから王将戦と棋王戦をフルセットで防衛しました。名人戦も進行中です。最近の藤井棋聖のタイトル戦を見てどう感じますか。
服部 両方ともカド番に追い込まれてからの5連勝でした。内容的にもすごい強かったですし、あらためて勝負強さを感じましたので参考にしたいと思っています。名人戦も2局ともスキのない指し回しで、あらためて強いなと感じています。

――羽生九段との挑戦者決定戦を控えて、どんな日々を過ごしてきましたか。
服部 1週間前の高見戦(泰地七段)を終えてからは特別な感じでした。棋士ならばどの一局も頑張らないといけないのですが、今回はちょっと違う感じがしていて、この一番に懸ける思いというのはずっとありました。対局中はしびれて大変なんですが、こういった勝負をこれからも増やしていきたいです。

――富山にタイトルを持ち帰りたいと語っていました。地元の応援をどう感じていましたか。また、どう期待に応えていきたいですか。
服部 富山の方の応援は日頃から力になっていて、これからもいい将棋を指して少しでも地元に貢献できればと思っています。自分が子どもの頃は将棋をやっている子が少なかったので、これをきっかけに将棋を好きになってくれる子が出ればいいなと思っています。

(共同会見から抜粋)

Dsc_9198(タイトル戦に向けて抱負を語る服部七段)

(琵琶)

挑戦者が大盤解説会場に

Dsc_9110(解説の阿久津八段と激戦を振り返る服部七段)

Dsc_9148(興奮冷めやらぬ激闘について語る服部七段)

Dsc_9136(来場した多くのファンから大きな拍手が送られた)

(琵琶)

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