本局はABEMAと囲碁将棋チャンネルで動画配信があります。
【ABEMA】放送8時半~23時
https://abema.tv/channels/shogi/slots/DtyFYUhcBYTWz3
出演:広瀬章人九段、井出隼平五段、竹部さゆり女流四段、貞升南女流二段
【囲碁将棋チャンネル】放送8時45分~正午、13時~19時半(延長の場合あり)
https://www.igoshogi.net/shogi/live/96kisei.html
出演:森内俊之九段、遠山雄亮六段、本田小百合女流四段
(昨日の検分にて、駒に触れる藤井聡太棋聖の手)
(翔)
現地大盤解説会は下記の通り行われます。
日時:2025年6月18日(水)13時~ ホテルニューアワジ3階(ロビー階)
解説:稲葉陽八段(副立会人)
聞き手:村田智穂女流三段
料金:2500円(ドリンク付き)
問い合わせ:ホテルニューアワジ TEL0799-23-2200
【将棋タイトル戦】第96期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第2局を開催
(翔)
おはようございます。本日9時より、ヒューリック杯第96期棋聖戦五番勝負第2局▲藤井聡太棋聖-△杉本和陽六段が指されます。
対局場は、兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」。先手は藤井棋聖。持ち時間は各4時間。
立会人は小林健二九段、記録係は関祐人三段(井上慶太九段門下)、観戦記担当は本間博七段、現地大盤解説は稲葉陽八段、聞き手は村田智穂女流三段がそれぞれ務めます。
【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/96/kisei202506180101.html
【産経新聞社】
https://www.sankei.jp
【ヒューリック株式会社】
https://www.hulic.co.jp
【本日のスケジュール】
09:00 対局開始
10:00 おやつ
12:00 昼食休憩
13:00 対局再開、現地大盤解説会開始
15:00 おやつ
?:? 終局
(午前5時頃、ホテルニューアワジの窓から見える大阪湾)
(5時半頃の大阪湾)
(翔)
前夜祭の最後には、棋士による対局の見どころ紹介が行われました。
(左から、大盤解説聞き手の村田智穂女流三段、観戦記担当の本間博七段、立会人の小林健二九段、副立会人の稲葉陽八段、日本将棋連盟常務理事の糸谷哲郎八段)
(小林健九段)
「私はこの棋聖戦のあとにベトナムのホーチミンに行って、シンガポール、マレーシアなど様々な国・地域の参加者による対抗戦の審判をしてきます。2年前、ベトナムのダナンで棋聖戦が行われたのがきっかけで、産経新聞社には大変感謝しています。
杉本六段が挑戦者になって『ついに師弟戦だね』という連絡がたくさん来ました。昌隆(八段)じゃありませんよ、って。戦型予想は……藤井棋聖は間違いなく居飛車、杉本六段は振り飛車。どこに振るかは不明です。杉本六段とは一度順位戦で当たって勝ったことがあるのですが(2017年)、いまは別人。『七冠と六段じゃ格が違うんでしょう』と私に言ってくる人もいるのですが、いまは本当に強く、過小評価されています。どんな対局になるか非常に楽しみです
30年前のことを知っているのはここにいる中では私と本間さんだけですが、阪神・淡路大震災の翌年に初めて開催されて、羽生善治棋聖から三浦弘行さん(当時五段)がタイトルを取った。それからずっと開催していただいているのはありがたいです」
(本間七段、小林健九段)
本間七段「固め合う将棋にはなると思いますが、ファンは華々しい将棋を期待しますよね。杉本六段は第1局は緊張していたとスピーチされていましたが、第1局も自然体で、リラックスしていたように見えました」
(稲葉八段、糸谷八段)
稲葉八段「杉本六段の振り飛車には相手が穴熊を目指すことが多いため、相穴熊になる可能性があります。杉本六段の師匠・米長邦雄永世棋聖は『泥沼流』と言われていましたが、似た部分も杉本六段にはあるので長期戦になるかもしれません」
糸谷八段「私も相穴熊のような固め合いになる可能性が高いと思います。藤井棋聖は急戦はあまり考えなさそうです。最近はやっている角換わり、相掛かりとは異なる趣の将棋が見られると思います」
(進行役の村田女流三段)
村田女流三段「以前糸谷先生が解説のときに聞き手で出演したのですが、そのときは千日手になったんですよね(2016年、第87期第1局)。あのときは22時頃まで解説会がありました」
このあと、前夜祭は中締めとなりました。
明日の対局もどうぞお楽しみに。
(翔)
(藤井聡太棋聖あいさつ)
「こちらでの対局は今回で4回目になりますが、穏やかな海の眺め、お食事や温泉も素晴らしくていつも楽しみにしています。先ほど市長からお話があった朝日の眺めですが、私は早起きが得意ではないので今までは見る機会がありませんでした。明日は対局ですが、明後日にがんばって早起きしようと思います。第1局は2週間前にあり、終盤まで難しい将棋でしたが、その中で感じた課題を踏まえ、全力を尽くして集中して対局に臨みたいです」
(杉本和陽六段あいさつ)
「こうしたファンの皆様と直接交流できる場は貴重だと、タイトル戦に出て改めて感じています。私は少しつらいことがあったときに海を見にいったり、温泉につかったり、そういうことでリフレッシュしています。淡路島には初めて来ましたが、私にとってはうってつけの、とても素敵な場所だと思っています。温泉や、玉ねぎや淡路牛を使った食事も楽しみにしています。
ホテルニューアワジは数々の激闘が繰り広げられた対局場だとうかがっております。第1局は緊張していましたが、第2局になって緊張が和らいできた感覚があります。明日の対局では一手一手集中して、最後まで食らいついて、熱戦をお見せできればと思っています」
(乾杯)
【木下学・ホテルニューアワジ代表取締役社長による乾杯の挨拶】
「前回までは私の父である会長(木下紘一氏)が挨拶させていただいておりましたが、将来にわたってこれからもやっていくために世代交代が必要ということで、私が挨拶することになりました。
対局者のおふたりのおもてなしをいろいろと考えました。おふたりは気づいておられないと思いますが、おふたりのお部屋は淡路島の特産であるお香を焚いてお迎えいたしました。明日のお食事やデザートもオール淡路で、対局に花を添えられたらと思っています」
対局者はここで退場しました。
(翔)
(五嶋清・産経新聞社取締役大阪代表)
「ここ淡路島は忘れもしない30年前、ここを震源地とする阪神・淡路大震災が起きました。震災翌年の平成8(1996)年、復興を願う地元の方々の誘致によって棋聖戦が実現して以来、長く地元の人に受け入れられ、長きに渡ってこれを続けることができたことに意義を感じております。
先ほどお話をうかがっておりましたら棋士の皆様はこどもの頃から将棋を指しているので前日に緊張のあまり眠れないとか、物事が手につかないとか、そういうことはないそうです。対局者のおふたりには明日全力を尽くしていただくためにも、今日はお風呂なり景色なりを存分に楽しんでいただきたいです。
第1局は終盤まで激しい攻め合いを繰り広げ、藤井棋聖が最終的に押し切る形になりました。杉本六段が巻き返しを図れるかどうか、この第2局はシリーズの今後を占う重要な一局になり、注目も高まっています」
(糸谷哲郎・公益社団法人日本将棋連盟常務理事)
「淡路島での棋聖戦も30年開催されており、関西将棋界の夏の風物詩として非常に親しまれております。こういった素晴らしい海を見て指せる対局場はなかなか少なく、何回か来た私もまた楽しみにしていました。
第1局は非常に激闘で、本局もこの淡路島での長い棋聖戦の歴史に新しい1ページを刻み、この海に輝く朝日のごとくきらめく一局になることを期待しています」
(棋士紹介。立ち上がっているのが記録係の関祐人三段)
(翔)
(対局者が入場)
(濱田知昭・翔け淡路島 棋聖戦実行委員会委員長)
「今年は阪神・淡路大震災から30年です。当時、大きな被害を受けた淡路島を将棋で元気にしようということで棋聖戦を淡路島に誘致できました。
本局のおふたりは対照的とされていて、藤井聡太棋聖は天才肌のエリート、序盤が非常に強いと評価されています。対して杉本和陽六段は苦労人であり努力家で、終盤の粘り強さに定評があります。両者に共通するのは夢を追いかけることを諦めない、そして勝負を諦めない精神です。そういった気持ちがあるから今日という日を迎えられたのだと思います」
(上崎勝規・洲本市長)
「皆さん、一度海のほうをご覧ください。ここ数日は雨が続いていて、こんなに大阪湾が輝く日はありませんでした。皆様方の日頃の行いと、藤井棋聖、杉本六段の日頃の行いのよさがこの天気を呼んだと思っております。
この淡路島は、いまはタマネギの収穫が終わり、田んぼに水が入り、稲を植えているという時期です。おいしいものもいっぱいありますので、皆様にも楽しんでいただきたいです。ホテルニューアワジにお泊まりの方は夜の食事だけでなく、午前5時頃から白み始める美しい朝日もお楽しみいただき、そして白熱した勝負も満喫してください」
(翔)