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2025年6月17日 (火)

前夜祭(6)

前夜祭の最後には、棋士による対局の見どころ紹介が行われました。

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(左から、大盤解説聞き手の村田智穂女流三段、観戦記担当の本間博七段、立会人の小林健二九段、副立会人の稲葉陽八段、日本将棋連盟常務理事の糸谷哲郎八段)

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(小林健九段)

「私はこの棋聖戦のあとにベトナムのホーチミンに行って、シンガポール、マレーシアなど様々な国・地域の参加者による対抗戦の審判をしてきます。2年前、ベトナムのダナンで棋聖戦が行われたのがきっかけで、産経新聞社には大変感謝しています。
 杉本六段が挑戦者になって『ついに師弟戦だね』という連絡がたくさん来ました。昌隆(八段)じゃありませんよ、って。戦型予想は……藤井棋聖は間違いなく居飛車、杉本六段は振り飛車。どこに振るかは不明です。杉本六段とは一度順位戦で当たって勝ったことがあるのですが(2017年)、いまは別人。『七冠と六段じゃ格が違うんでしょう』と私に言ってくる人もいるのですが、いまは本当に強く、過小評価されています。どんな対局になるか非常に楽しみです
 30年前のことを知っているのはここにいる中では私と本間さんだけですが、阪神・淡路大震災の翌年に初めて開催されて、羽生善治棋聖から三浦弘行さん(当時五段)がタイトルを取った。それからずっと開催していただいているのはありがたいです」

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(本間七段、小林健九段)

本間七段「固め合う将棋にはなると思いますが、ファンは華々しい将棋を期待しますよね。杉本六段は第1局は緊張していたとスピーチされていましたが、第1局も自然体で、リラックスしていたように見えました」

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(稲葉八段、糸谷八段)

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稲葉八段「杉本六段の振り飛車には相手が穴熊を目指すことが多いため、相穴熊になる可能性があります。杉本六段の師匠・米長邦雄永世棋聖は『泥沼流』と言われていましたが、似た部分も杉本六段にはあるので長期戦になるかもしれません」

糸谷八段「私も相穴熊のような固め合いになる可能性が高いと思います。藤井棋聖は急戦はあまり考えなさそうです。最近はやっている角換わり、相掛かりとは異なる趣の将棋が見られると思います」

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(進行役の村田女流三段)

村田女流三段「以前糸谷先生が解説のときに聞き手で出演したのですが、そのときは千日手になったんですよね(2016年、第87期第1局)。あのときは22時頃まで解説会がありました」

このあと、前夜祭は中締めとなりました。

明日の対局もどうぞお楽しみに。

(翔)

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