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2026年6月 4日 (木)

終局直後

終局直後、両対局者にインタビューが行われました。

Dsc_0381(終局直後の対局室の様子)

Dsc_0387(藤井棋聖)

【藤井聡太棋聖の談話】

――振り駒の結果、先手番でした。立ち上がり、服部七段が両方の端歩を突いたあたりは。
藤井 △9四歩(6手目)~△6二銀(8手目)とうまく工夫されて、そのあたりから認識のない展開ではあったんですけど、手の組み合わせが広くて。本譜は▲2四歩(17手目)から歩交換をしたとき△1三角(20手目)からの反撃があって、そのあたりをどう判断するか難しい将棋だと思いました。

――▲2四歩ではなく、穏やかに指そうという感じだったのでしょうか。
藤井 いや本譜は構想上、▲2四歩は突かざるを得ないなと思ったんですけど……。その前の△6二銀あたりはいろいろ組み合わせがありそうだったので、本譜に進むのが意外だったかなと思います。

――午前中の戦いについて。
藤井 ▲2四角(23手目)に△同角▲同飛△3五角▲2八飛△5七角成のような展開も、こちらが攻めの形を作れるかかなり際どいかなと思っていたんですけれど。本譜はそれとは違う展開になって、こちら側が馬を作って攻めをつなげれる感じかなと思いました。

――昼食休憩明け、飛車角交換のあたりは想定だったか。
藤井 そうですね。一応、1歩得している形なので、ある程度その局面を収められることができればと思っていました。

――終盤に入って服部七段が攻める展開になった。そのあたりは。
藤井 △2二飛(40手目)に▲3九金(41手目)と寄った手がちょっと甘い手だったかなと思う。▲3九金で形が悪くなったところに積極的に指されて、あまりこちらが思い描いていた展開ではなくなってしまったなと感じていました。

――最終盤の判断は。
藤井 どういう風に攻めを受けるかというところで、▲2八角(75手目)はあまり感触のよい手ではないのでそれほど成算はなかったんですけど、結果としては攻めを押し返す形になったので少し指しやすくなったかなと思います。

――一局を通して。
藤井 全体としてあまり類型の少ない将棋で、形勢判断であったり方針の立て方が非常に難しい将棋だったかなと思います。

――7連覇に向けて先勝という形になった。次局に向けての抱負を。
藤井 4時間の将棋が久しぶりで。感覚をある程度つかめたところもあったので、一局の経験を生かして第2局も頑張りたいと思います。

Dsc_0393(服部七段)

【服部慎一郎七段の談話】

――後手番でした。立ち上がりは研究だったか。
服部 そうですね。手広い将棋になるので△9四歩(6手目)は突こうと思っていて。そこで▲7八金なのか▲9六歩なのか先手も手が広いので。一応△6二銀までは考えていたんですけど、本譜はここまで突っ張られると思ってなかったです。▲2四歩(17手目)と突かれて妥協の利かない将棋になってしまった。激しい展開になってしまったと思います。本譜で▲2四歩が通ってしまうなら、序盤の作戦がまずかったかもしれません。

――午前中の戦いを振り返って
服部 △9五歩(24手目)と(端歩の位を)取るところで、△2四同角▲同飛△3五角▲2八飛△5七角成の変化を選ぶしかなかったのか。それとも、作戦が破綻していたのか。その変化は(馬が)目標になるんじゃないかと思ってあまり自信が持てなかったんですけど、本譜を思えばそれを選ぶしかなかったのかなと思います。

――午後からの戦いは。
服部 馬も手厚くて1歩損で苦しいとは思ったんですけど、粘ってと思っていました。

――反撃したあたりは。
服部 基本的にはずっとチャンスは少ない将棋だったと思うんですけど、△8五桂(56手目)と暴発したのがちょっと悔やまれるというか……。跳ねちゃいけないなと思ったんですけど、△2四飛(54手目)▲3六馬と進んで指す手がピンと来なくなってしまったので。▲5四馬(53手目)のときに何かひねり出せればと思っていました。

――一局を振り返って。
服部 全体的にチャンスの少ない将棋で苦しい時間が長かったので、もうちょっと突き詰めて考えておかないといけなかったかなと思います。

――初めてのタイトル戦を指してみて。
服部 対局が始まってしまえば普段とそこまで変わらないのかなという感じで。和服なんですけど、そこまで気になることなく指せたかなと思います。

――第2局に向けての抱負
服部 第1局は早い段階で形勢を崩してしまった感もあるので、第2局に向けてずっと難しいような将棋を指せるようにしっかり準備をしていきたいなと思います。

(胡桃)

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