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2025年6月

2025年6月17日 (火)

検分

16時から対局室の検分が行われました。

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(検分前、どこに座るか打ち合わせる副立会人の稲葉陽八段と、日本将棋連盟常務理事の糸谷哲郎八段)

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(両対局者がそろい、検分が始まった)

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(立会人の小林健二九段が、空調や照明の要望を確認する)

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(検分のあと、インタビューを受ける藤井聡太棋聖)

【藤井聡太棋聖インタビュー要約】

第1局は形勢判断が難しい局面が多く、終盤の急所で判断ミスが生じたので、終盤での指し手の精度を高めなければならないと思いました。
杉本六段とは久しぶりの対戦で、長い持ち時間では初めてでした。急所がわからないように指されたので高い技術を改めて感じました。対抗形の将棋では戦いが起こってから長い中盤戦が続くことが多く、時間配分を意識することが重要だと思います。
ホテルニューアワジでの対局は2年ぶりで、過去の成績はあまりよくないですが(1勝2敗2千日手。2連敗中)、挽回したいという意識は特になく、集中して指せればと思います。

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(インタビューを受ける杉本和陽六段)

【杉本和陽六段インタビュー要約】

第1局は終盤まで接戦に持ち込めたものの、藤井棋聖の懐に全く届いていない感触がありました。藤井棋聖の終盤は迫力があり、こちらも気を引き締めて臨む必要があると思います。初めてのタイトル戦でしたが、タイトル戦ならではのイベントもあって緊張感がありました。いまはその緊張感が和らいできたように思います。
淡路島は初めてですが、もともと自然が好きで思い悩んだ時に海に行って物思いにふけることも多いので、今回はうってつけの素晴らしい場所です。対局中に外の景色を眺めてリフレッシュもできそうです。
第2局は後手番なので序盤は追随する展開になると思いますが、離されずに終盤で競り合う展開にできればと思います。第1局は善戦したと評価していただいていますが、勝負している以上は善戦では全く意味がないと思っています。

(翔)

ヒューリック杯棋聖戦第2局は18日に対局

みなさんこんにちは。藤井聡太棋聖に杉本和陽六段が挑戦するヒューリック杯第96期棋聖戦五番勝負(主催:産経新聞社、日本将棋連盟、特別協賛:ヒューリック株式会社)第2局は、2025年6月18日(水)に行われます。

対局場は、兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」。先手は藤井棋聖。

持ち時間は各4時間。対局開始は9時。昼食休憩は12時~13時です。

立会人は小林健二九段、記録係は関祐人三段(井上慶太九段門下)、観戦記担当は本間博七段、現地大盤解説は稲葉陽八段、聞き手は村田智穂女流三段がそれぞれ務めます。

本局の模様は棋譜・コメントを飛龍、ブログを翔がお届けいたします。よろしくお願いいたします。

【産経新聞社】
https://www.sankei.jp

【ヒューリック株式会社】
https://www.hulic.co.jp

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(淡路サービスエリアから見える明石海峡大橋。手前は本州四国連絡高速道路シンボルキャラクターの「わたる」くん)

(翔)

2025年6月 4日 (水)

機関庫見学(2)

20250604a7303077(作業服に着替える二人。写真左の副立会人を務めた近藤正七段も鉄道好きで知られる)

20250604a7303179(SL大樹)

20250604a7303148(藤井棋聖は職員の説明に熱心に耳を傾けていた)

20250604a7303127(運転席に乗り込み、出発進行の合図)

20250604a7303172(杉本六段。運転席付近は熱を帯びて暑かった)

20250604a7303163(レバーを引いて、実際に汽笛を鳴らす)

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以上で第1局のブログ更新を終了します。ご観戦くださいまして、ありがとうございました。

(玉響)

機関庫見学(1)

第1局の翌日、両対局者は日光市内の東武鉄道下今市駅にある蒸気機関車を見学しました。

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20250604a7303030(写真左手の藤井棋聖は興味深そうに眺め、杉本六段は自身のスマートフォンで撮影していた)

20250604a7303023(「SL大樹ふたら」が汽笛をあげて発進)

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(玉響)

2025年6月 3日 (火)

感想戦

20250603a7302935(藤井棋聖は穴熊の遠さを最後まで生かした)

20250603a7302952(杉本六段は持ち味を発揮したが、届かなかった)

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(玉響)

大盤解説会場に移動

両対局者は感想戦の前に大盤解説会場へ向かい、ファンの前で一局を振り返りました。

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(玉響)

終局直後

20250603a7302879(終局直後はインタビューが行われた)

20250603a7302885【藤井棋聖の談話】
――序盤は研究範囲で進んでいたか。
「前例がある形だったと思うんですけど、▲5八飛(37手目)に△2四角と上がった辺りから手探りという感じでした」

――午前中は小刻みに時間を使っていた。
「やはり手が広い局面が続いていたので、比較をしながらという感じでした」

――昼食休憩明け以降については。
「玉頭戦のような感じになったんですけど、なかなか玉頭に手厚い形を作れないので、あまり本意ではないというか、自信がない展開かなと思いながらやっていました」

――100手を超えて激戦になったように見えたが、終盤については。
「▲2七香(105手目)を読んでいなくて、その対応がよくなかったです。特に△4三桂(108手目)と打った手が悪い位置だったかなと思うので、ちょっと苦しい形になってしまったかなと思っていました」

――一局を振り返って。
「中盤は一手ごとにかなり難しく、大事なところでミスが出てしまったと思うので、次局以降に向けて修正していきたいと思います」

20250603a7302897【杉本六段の談話】
――得意の三間飛車でしたが、午前中の進み具合については。
「そうですね。想定通りのところまでは早く指そうかなと」

――午後も難解な局面が続いているように見えた。
「▲2七金(71手目)、▲2六金(77手目)が勝ちづらい構えだと思っていましたが、一応、端を攻める展開が実現して、やりたいことはできたのかな、という気がしていました」

――終盤については。
「△2六香(114手目)に対して踏み込んでいったんですけど、△1二銀(130手目)で堅くなってしまったのが誤算で、そこで取り返しがつかなくなっていたという感じでした」

――初めてのタイトル戦、その第1局を終えての感想は。
「本当にいろいろな方の支えがあってタイトル戦というものが成り立っているんだなというのがすごく実感できて、そういった環境に改めて感謝したいと思います」

――惜しくも敗れてしまった点については。
「終盤のところで選択肢を間違えてしまったところは残念でした」

――第2局に向けての抱負は。
「後手番なので、より厳しい戦いにはなるかなと思うんですけども、また精いっぱい準備したいと思います」

(玉響)

藤井棋聖の勝利

Kisei202506030101144図の局面で杉本六段が投了しました。終局時刻は19時15分。消費時間は▲杉本3時間59分、△藤井3時間52分。開幕戦を藤井棋聖が制し、6連覇に向けて好スタートをきりました。第2局は6月18日(水)に兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」で行われます。

(紋蛇)

大勢決したか

20250603_136藤井棋聖が難解な終盤戦を抜け出したと見られています。図から▲2六同銀に△同金が詰めろになるため、後手の速度勝ちが濃厚になってきました。

20250603a7302785_2(藤井棋聖)

20250603a7302661(杉本六段)


(玉響)

優劣不明の終盤戦

20250603_119控室では「先手苦戦」の声もありましたが、杉本六段は受け身にならず果敢に攻め合っています。図は△2七香不成の王手に▲1八玉とかわした局面。もう詰む詰まないの終盤戦ですが、ハッキリした結論は出ていません。

(玉響)

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