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2023年6月

2023年6月23日 (金)

白熱の終盤戦

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佐々木七段が▲5三桂成と踏み込み、藤井棋聖は△同金と応じました。

これには、▲7二飛と打つと見られています。後手玉が3三や2二に来たときに▲5五馬が王手馬取りになるのが、先手の狙いです。

福崎九段は「形勢はわからなくなりました。白熱の終盤戦です」と話しています。

(翔)

正確な受け

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上図の△4九角に、佐々木七段は▲5七玉と逃げました。正着と見られています。

▲5七玉のところで▲6八玉と逃げるのは△7六角成が厳しく、後手が勝つようです。▲5一馬と飛び込んで△同金でも△同玉でも飛車を打って王手馬取りをかけられるのですが、先手が足りないと見られていました。

本譜は難解ながら、先手が有望と見られています。

(翔)

飛車の重ね打ち

秒読みに入っている藤井棋聖が、△3九飛打と、飛車を重ね打ちました。

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福崎九段は「両取りでもない場所なので、驚きますね。ただ放っておくと飛車が成れる(△3八飛上成)から、受けないといけないですよ」。

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(藤井棋聖が△3九飛打と指す瞬間の控室。大橋七段は「うわ、そこからか」と言った)

(翔)

藤井棋聖、残り6分

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上図で藤井棋聖は残り10分を切り、そのまま残り6分まで考えています。

副立会人の大橋貴洸七段は、「まだまだ考えたいのに、時間が足りないです」。形勢がはっきりせず、本来は時間を使いたい局面です。

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(18時前、船が複数見える)

(翔)

先手が指せそう

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図で佐々木七段が考えています。控室に戻って検討する井上九段は「難しいですけれども、▲7三馬△2七角には▲3七桂で先手が指せそうな気がします」と話しています。

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(17時すぎ、ホテルから見える風景)

(翔)

16時半頃の大盤解説会

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(大盤解説会では、井上慶太九段がひとりで解説)

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(初めに「あの人と一緒にやるのは疲れるねん」とぼやいたあと、丁寧に局面を検討していく)

(翔)

指導対局

16時から、村田智穂女流二段による地元の小中学生の指導対局が始まっています。

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(村田智穂女流二段)

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(大盤解説会場の片隅で行われている)

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(ずらり、12面指し!)

(翔)

局面が動き出す

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図で藤井棋聖は△5五銀と上がりました。

立会人の福崎文吾九段は「△7三桂なら▲5六銀で長い戦いでしたが、歩得の先手が満足いく展開でした。△5五銀から動きだしましたね」。

△5五銀以下は、▲8五歩△4四飛▲8二角△7三桂▲9一角成△4六銀▲4五歩△同飛▲5六銀△3五飛(下図)と進みました。

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(以下、太字が本譜手順)

福崎九段の解説「△5五銀では△7三桂なら長かったですが、▲5六銀で先手が歩得になるのが不満だったのでしょう。本譜は激しくなりました。▲8五歩に△8二飛では飛車が使いにくいので△4四飛と回りましたね。▲8二角は銀香両取りで、△7三角なら▲7一角成△6二金▲4五歩△同飛▲7四銀は先手が指せると見て△7三桂と跳ねましたが、▲9一角成と香車を取りながら馬を作れたのは大きいですよね。佐々木さんがやれるんじゃないかと思います。次に▲4五香と打てれば飛車を取れるので△4六銀と歩を取って、▲4五歩△同飛▲5六銀は自然な進行です。そこで△4四飛は▲6八銀と指して△5七銀成を受けておいて、次の▲4八香や▲8二馬が楽しみになります。本譜の△3五飛(図)は▲3六香なら△3七銀成▲同桂に△3六飛で、これは飛車が助かるので後手がありがたい局面だと思います。検討で言っていたのは▲3六歩で、△同飛なら▲3九香と打って、これは香得が生きる展開だと思います」

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(福崎九段と大橋七段が検討している)

(翔)

なかなか指せない

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図で藤井棋聖が長考しています。関係者が「まだ43手なんですね。濃いですね」と言うと、井上慶太九段が「これはね。これだけ激しいとね。なかなか指せませんわ」とつぶやきました。

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(継ぎ盤を挟む福崎文吾九段、井上慶太九段と、見守る本間博七段)

(翔)

15時のおやつ

15時に対局者の午後のおやつが出されました。

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(藤井聡太棋聖の注文はアイスレモンティーとオレンジジュース)

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(オレンジジュースは写真のものが使われている。「きよみ」はオレンジの品種名)

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(佐々木大地七段のおやつは「鳴門オレンジ」とホットコーヒー。「鳴門オレンジ」は同名の品種が使われたデザート)

(翔)

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