終局直後
(すぐにインタビューが始まった)
―本局を振り返って
藤井 序盤から前例の少ない展開になったのですが、こちらがこの形にするとまとめ方が難しいのかなと思ってやっていました。そのあと、飛車交換(55手目▲8六同歩)で終盤に入ったのですが、こちらの玉が薄い形が続いたので、形勢が分からないまま指している局面が多かったと思います。
―終盤で手応えを感じたのは
藤井 △3六銀(86手目)と出たところで、こちらの玉が寄らなければと思いました。
―本局を振り返って
永瀬 ▲9七桂(39手目)がやりすぎだったかもしれないので、▲9三桂成(45手目)のところはさらに被害を拡大してしまったかもしれません。早い段階でかなり厳しくなってしまったような気がします。
―一般的に攻めに使う右桂でなく、▲9七桂と左桂を活用した
永瀬 考えていて違和感はなかったのですが……。ただ、△4五銀(40手目)から自然に押さえ込みにこられたときに、こちらがどのくらい駒をぶつけていけるかだと思ったのですが、それが少し難しかったので、▲9七桂が無理だったかもしれません。
―今シリーズを総括して
藤井 第1、2局とかなり苦しい展開が続いて、厳しいシリーズだったかと思います。
―10代最後の公式戦勝利だった。棋聖3連覇を含めて感想を
藤井 結果が出せたのはよかったのですが、やっぱり厳しい戦いだったと思うので、そこはしっかり振り返らなくてはいけないなと思います。
―今シリーズの総括を
永瀬 先手番で1勝もすることができなかったので、それが課題なのかと思いました。本局だと途中でかなり厳しくなってしまったので、もう少し勝機の残る形にしないといけなかったかと思います。
―棋聖は2度目の挑戦失敗だった
永瀬 お相手が違うのでアレですが、結果が出せなくて残念だなと思います。
(飛龍)