前夜祭(3)
(羽生棋聖の決意表明)
「第87期棋聖戦第3局の前夜祭を、このように盛大に開催していただきまして、まことにありがとうございます。静岡県ではタイトル戦が数多く行われていますが、地元の皆さまにいつも歓迎していただいて本当にうれしく思っています。
沼津での棋聖戦は4年連続ということで、すっかり定着したのではないかと思っています。こちらでは林先生(林茂樹・開催実行委員会委員長)が活躍されていて、そのエネルギーとバイタリティーにいつも圧倒されています。
先月は子ども大会とシニア大会を開催していただきました。将棋は子どもから大人まで幅広く楽しめるものです。明日は解説会もありますので、皆さまに楽しんでもらえるような将棋を指せればと思っています。一局一局の大切さを噛みしめながら対局に臨みたいと思います。関係者の皆さまにはお世話になります。よろしくお願いします」
(永瀬六段の決意表明)
「本日はこんなにたくさんの方にお越しいただきまして、ありがとうございます。とても温かく迎えていただいて、激励の言葉もたくさんいただいて、とても感謝しております。明日は自分の持ち味を出し、全力で挑めればと思います。結びになりますが、産経新聞社さまと関係者の皆さまに厚く御礼申し上げます。よろしくお願いします」
(青野照市・日本将棋連盟専務理事が乾杯の音頭を取った)
「今回は地元の棋士として、ごあいさつをさせていただきます。私は焼津市出身で、家は伊東市にあります。静岡県でタイトル戦が繰り広げられるのは本当に感激であります。市長をはじめ、実行委員会の方々には棋聖戦の開催だけでなく、子どもたちに将棋を教えることで礼儀作法を身につけ、思考力や集中力を伸ばしていくという、我々にとっていちばん大事なことをやっていただいております。感謝申し上げたいと思います。
棋聖戦は87期にわたって産経新聞社さまに開催していただいております。期数では将棋界でいちばん長い棋戦です。羽生棋聖はタイトル獲得が100期にもなろうかという強者ですし、永瀬六段はその羽生棋聖に対戦成績で勝ち越すような、素晴らしい若手であります。明日は解説会や指導対局で楽しんでいただければと思います。
それでは棋聖戦が益々発展していくように、明日の対局が素晴らしい戦いになるように、そして沼津市の発展と皆さまのご健勝を祈念いたしまして、乾杯させていただきます。乾杯」