前夜祭(1)
18時から前夜祭が行われました。
(両対局者が入場)
久米修資 棋聖戦淡路対局実行委員長
「皆さまには日ごろから何かとお世話になっておりますが、このようにたくさんの方にご参加いただきまして、前夜祭をにぎやかに開催することができました。心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。毎年この季節になりますと、棋聖戦五番勝負が開催されるわけでございます。五番勝負の中でいちばん重要な一局である第1局を、このホテルニューアワジで毎回、開催をさせていただいております。これは日本将棋連盟、産経新聞社の、格別のご配慮の賜物と感謝しております。淡路島の将棋ファンの皆さま、これからもこの棋聖戦を応援していただきますようにお願い申し上げます。今夜は時間の許す限り、将棋話に華を咲かせて、ごゆっくりとご歓談のほどをお願い申し上げます。本日はようこそおいでくださいまして、ありがとうございました」
竹内通弘 洲本市長
「本日は第87期棋聖戦の前夜祭にお招きいただきまして、ありがとうございます。阪神淡路大震災からの復興と地域振興を目指して、20回もこの地で開催していただきまして本当にありがとうございます。今回は羽生善治棋聖が9連覇を目指すということです。若手の永瀬拓矢六段、23歳とお若い。ところがですね、永瀬六段は羽生棋聖との対戦成績がいいんですね。本当に歴史に残る対局になるんじゃないでしょうか。本日は前夜祭ですので、英気を養っていただきたいと思います」
井口文彦 産経新聞大阪本社編集局長
「今年もいよいよやってまいりました、棋聖戦であります。第1局の前夜祭、これだけ多くの方々に足を運んでいただきまして、主催者としては本当に感謝、感謝の気持ちであります。明日からの熾烈な戦いを前にですね、羽生さん、永瀬さん、皆々さま、今日はリラックスしていただければと思います。4月、囲碁の井山さん(裕太七冠)が産経新聞社主催の十段戦を戦いまして、囲碁界で前人未到の七冠を達成されました。その取材を通じて井山さんに『尊敬する人は誰ですか』という質問をしたとき、ここにいらっしゃる羽生さんの名前を挙げられたそうです。羽生さんは平成8年に七冠を達成され、20年たったいまも三冠を保持していらっしゃる。七冠という偉業も然ることながら、長きにわたって第一線で勝ち続けているこのすごさ。自分もかくありたいと、そういう職業的勝負師としての井山さんのリスペクトが、羽生さんという答えになったそうです。今回の棋聖戦は羽生さんの9連覇なるかがひとつの焦点です。これを達成されれば、歴代保持の最多記録の更新となります。そこに立ちはだかるのが期待の若手、永瀬六段でございます。『軍曹』とも称されるそうで、勝負に対する姿勢がストイックで厳しい方です。永瀬さんは昨年コンピューターソフトに勝たれて、ずいぶん話題を振りまいたわけでございますけど、実は激烈な羽生キラーでもあります。主催者としては大変恵まれた対戦となりまして、手に汗握る名勝負を期待したいと思います。これから海の幸が次から次へと出てまいりますので、今日は本当に楽しいひと時をお過ごしください」
(笑みを浮かべる羽生善治棋聖)
(翔)