■応接間
「腰壁を高く張った本格的な洋間です。マントルピースにはアール・ヌーボー風ビクトリアン・タイルを配し、格調高い英国風の演出がなされています。床は精緻な寄木張り。南側に設けた出窓の欄間に嵌め込まれているのは英国製でダイヤ模様のステンドグラスです」
■高田忠周書扁額(たかだただちかしょへんがく)
「右から「和協輯睦」(わきょうしゅうぼく)と読みます。左側は、「丙子初夏日篆 伊藤大人雅属 竹山逸子忠周」(ひのえねしょかじつてん いとうだいじんがしょく ちくざんいっしただちか)と読みます。1936年(昭和11)の初夏に、高田忠親が伊藤伝右衛門に頼まれて篆書(てんしょ)で書きましたという意味です。伊藤大人は伊藤伝右衛門のことです。逸子はまずい書家であると自分を謙遜する言葉です」
(文)